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テーマ:暮らしを楽しむ(383667)
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今年のクリスマス、しんしんと雪降る聖夜となりました。 日没少し前、まるで空から羽毛が落ちてくるように、ゆっくりゆっくりと降りてきた雪。 その数が少しずつ増えて、やがて絶え間なく降り始めると、辺りはいつのまにか、白い静寂の世界。 雪のことを伝えたい…と思うと、言葉の貧弱さにもどかしくなります。 粉雪、ぼたん雪、綿雪、細雪… 既製の言葉だけでは、とうてい十分には語れません。 写真や映像でも、まだ足りません。 息を吸い込んだ時の、鼻の奥の感触や、独特の匂い。 新雪を踏み込んだ時の様々な音や感覚。 本当に、いろんな雪があるのです。 白い色さえも、無数にあります。 ぜひぜひ、雪の季節の北海道に遊びにきてください 生活する私たちには、やっかいなことも抱える雪ですが、 旅する心で眺めれば、果てしない感動があると思います 春・夏・秋と色づけたキャンパスを、もう一度白く塗りつぶして、 新しい年を迎えることができる… 心とからだのリセットを、雪はいつも助けてくれます。 雨にはリズミカルな音があるけれど、雪はほとんど音をたてません。 夜、カーテンをしめてしまうと、外の様子は見えませんね。 雪は、音もなく屋根や木に降り積もり、重みに耐えかねると崩れ落ちるのですが、 その音を聞いてはじめて「あっ、雪が降ってるんだ…」と気づきます。 人知れず、そっと降りつづける雪のことを思っていたら、 「こびとの日」のことを思い出しました。 イスラエルの小学校では、月に1度「こびとの日」というものがあるそうです。 童話に出てくる「こびと」たち、小さな妖精として様々な性格のこびとがいますが、 たいていのこびとは「こびとのくつや」のように、貧しくとも心清らかに暮らす人々にはとても温かいのです。 おもてだって何か手伝うということはなくて、寝ているうちに、こっそりと親切をしたりします。 「こびとの日」は、こびとみたいに、人に知られないよう、そっと良いことをしよう…という日なのだそうです。この日のため、子どもたちは、どんな良いことをしようかと、頭を悩ませます。人に見られたり、知られないようにするのも、なかなか大変なことですね。 大人になった私たちさえ、喜ばれたり、褒められたりすることは、時に大きな目的です。 誰にも見られずに、ただ自分の心だけが知っている「何かよいこと」を、私は最近したでしょうか? 誰よりも早起きして花に水をあげたり、落ち葉を片付けたり… 布団から飛び出してお昼寝している家族に、そっと毛布をかけてあげることもいいかもしれません。 「~してあげたのよ」って言うことなく、 「~してあげたのに・・・」と思うこともなく、 こびとのように、見えないところで良いことをできたら、すてきですね。 もっともっと自分に自信が持てそうです。 こびとの日を無事やりとげた子どもたちは、きっと成長して、強くて優しい心をもった大人になることでしょう。 クリスマス・スピリットという言葉があります。 日本語では、十分に訳すことができない言葉だと思いますが、「こびとの日」とクリスマス・スピリットはどこか通じるような気がしました。 見えないところで手をさしのべることができる、そんな大人でありたいです。 暖かなクリスマスの灯し火が、すべての人の心に訪れますように… お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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