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海外旅行紀行・戯言日記

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2003.10.27
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カテゴリ:Classic Music
日本の音楽界では従来パイプオルガンそのものが、縁遠くマイナーな存在でした。
オルガンを装備する高い天井と大きな空間を持つ教会も殆ど無いこともその理由であった様ですが、近年豪壮なパイプオルガンを装備するコンサートホールが続々と建てられましたので情勢は違って来るかも知れません。

それでも、日本ではシュバイツァー博士とヘルムート・ヴァルヒャとカール・リヒター、それにマリー=クレール・アランがメジャーな存在で、その他はせいぜい、レオンハルトやコープマンといったオランダ勢が古楽復興の波の中から知られている程度な様です。
そんな状況の中ですので、自宅にはワルヒャ、リヒターの演奏するオルガン曲CDが少なくて数枚しかありません。その大きな理由は、オルガンの雄大な響きは狭い室内では再現されないことにあります。
ヨーロッパに行き、偶々教会を訪れた時の崇高な響きに感激し、教会内の売り場でオルガン演奏のCDも結構あるのですが、ドイツのウルム大聖堂、ローテンブルクのヤコブ教会、ベルギー・ブリュッセルのサン・ミシェル大聖堂での臨場感は無理なのです。

そこで、10月下旬から現代屈指のオルガニストであるマリー=クレール・アラン女史が日本公演をすると言うので心待ちにし、天井の高い大きなホールでしたら、本来の音量で本来の音楽が楽しめると思っていました。
チケットの手配をしようと、日本文化財団のホームページを開きましたら、残念ながら次のような公演中止のニュースを知ることとなりました。
「マリー=クレール・アラン女史は、10月2日午後6時、けが(骨折)によりパリの病院に入院いたしました。数週間の治療を要するため、10月/11月の来日演奏会を中止せざるを得なくなりました。」


才色兼備な彼女も1926年8月生まれですから、今年77歳になりました。
彼女は240曲に及ぶ「バッハ:オルガン作品全集」を既に三回完成させる偉業を成し遂げています。そして「バッハは私にとってあらゆる意味で重要で美しいもの、演奏する者にも聴く者にも魂に直接訴えかけて来るのです」と述懐する程傾倒しています。

彼女はパリ郊外サン・ジェルマンに住む音楽一家に生まれ、パリ高等音楽院を優秀な成績で卒業し、兄であるジュアン・アランが祖国を守るためナチスと戦い亡くなった悲劇を見て育った過去を持つ彼女は「演奏する時は常に自分自身でありたい」と言い自己表現を大切にして、円熟味の極地に達した様です。

今回5回目のマリー=クレール・アラン女史来日での演奏を東京オペラシティホール、又は横浜みなとみらいホールでのオール・バッハコンサートで聴きたかったのに非常に残念です。
多分、今回は不慮の事故ですので来年あたりに再訪日企画があるでしょうし、又日本で演奏されることを期待しています。






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Last updated  2005.02.09 15:30:30
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