カテゴリ:Overseas US
フォンタナ湖はTVA計画で1942年着工、1944年完成のフォンタナ・ダムに依って造られた人造湖です。
公共事業は現在の日本では悪の権化の如く言われましたが、往時のアメリカでは雇用機会創出として歓迎され、5000人の作業者が昼夜を問わず三交代で突貫工事を行い、ダム建設最短期間を樹立した様です。 フォンタナ・ダムはノース・カロライナ州にあってテネシー川を堰き止める146m高、720m長さの重量式ダム、ロッキー山脈より東部にあるダムの中で一番高いダムになっています。アメリカの川は一体に流れが緩やかですので60年を経た今でも、土砂の堆積も少なく、使用に耐えられる様です。 ダムに設置された水力発電機は三基、合計容量は24万kWとあまり大きくはありませんが、水の落差を利用しますので環境に優しく二酸化炭素を排出することが無く、発電単価が安価なのが魅力です。 このダムの突堤は有名なアパラチアン・トレイル(総距離3500km)の通り道になっていて、そのままグレート・スモーキー山系国立公園に入って素晴らしいトレッキングコースを形作り、トレッカーのメッカとなっています。 ダムの近くのアパラチアン・トレイル休憩所からフォンタナ湖を撮影しましたが、対岸は既にグレート・スモーキー山系国立公園の深い森、深閑の雰囲気です。 嘗ての作業者の住居地区はリゾート地に変換され、今では湖でのボート遊び、釣り、乗馬のセンターになっていますが、それは開発時の地域配慮だったのでしょうか? ダムの畔には見学者センターがあって、テネシーバレー計画の展示説明があります。5月から11月まで開いているとのことでした。 ハイカー・トレッカーは見かけますが、観光客の姿が少なく、のんびり出来るのが一番の魅力かも知れません。 アパラチアン・トレイルを含むアメリカの長距離トレッキングコースの案内はこちらにあります。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2004.07.08 11:20:36
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