季節限定の桃カステラが売られていますが、先日長崎からの宅急便で松翁軒のものを頂戴しました。
毎年桃の節句「ひな祭り」が近づきますと、長崎では多くのカステラ屋さんにはこの「桃カステラ」が可愛らしく店先を彩りますし、空港の売店でもよく見かけます。
桃カステラの元祖は定かではありませんが、やはりこれも、日本でのカステラ製造元祖と言われる老舗である松翁軒では無いかと思っています。
古来、中国では不老長寿や厄よけの果実とされ、祝事の象徴として尊ばれてきた桃の実。桃は日本でも神話や昔話にも登場し、縁起の良い果物として知られています。中国と古くからの交流があり、今なお数々の文化が伝わる長崎には、子どもの健やかな成長を願い、桃の節句に桃の実を象った縁起菓子を贈る習慣があります。
しっとりと焼き上げた伝統のカステラ生地を彩る、桃の実の鮮やかな砂糖細工。砂糖と水飴を丹念に練り上げて作った「すり蜜」をたっぷりと使い、ひとつひとつ手作業で作り上げたのが、長崎ならではの縁起菓子「桃カステラ」です。
西欧と東洋の伝統文化が見事に結実した、彩りと深く上品な甘味が、喜びの日に一層の華やぎを添えます。
普通のカステラは賞味期限が1週間程度ですが、桃カステラはトッピングが砂糖菓子の為、生地カステラの卵・砂糖類が押さえられていますので2週間位と少し長くなっている様です。
上品な甘さのカステラと言うより、甘さを強調した庶民的なカップケーキに仕上がっています。