ニュージーランドのテカポ湖の湖畔に、1935年に開拓民により建てられた「善き羊飼いの教会」という名の小さく質素な教会があります。
又、テカポ湖は、氷河の溶けた水が流れ込むこともあり、美しいトルコ石色の湖水を持っていることで知られています。
此処の教会の祭壇は特徴的で、小さな十字架の掲げられた祭壇の後ろは、ガラス窓になっており、十字架の背景にして、美しい湖水と、遠くに雪を頂く美しいサザンアルプス山群を同時に見ることが出来る仕組みになっているのです。
普通、教会祭壇の後ろにはステンドガラスがあり、幻想的な光線で厳かな雰囲気を醸し出すのですが、如何にも手作りの教会と言った感じがします。
私と家内が訪れましたのは、2001年1月中旬の夕暮れ時で、教会も閉まる直前でしたが、管理人の方が「どうぞ入り下さい」と快く中に招き入れてくれました。
遅い時間だった所為か、観光客は殆どおらず、ゆっくりと暮れていく夕陽の中で、清冷な湖水と美しいサザンアルプス山群を堪能することが出来ました。
9年以上前のことですが、残念ながら家内との最後となってしまった海外旅行時の、良き思い出として鮮明に記憶されています!