テーマ:政治について(20230)
カテゴリ:Politics
国内では、財務省の行政文書改ざん・セクハラ事件、経済特区問題等で、国民目線を忘れたとして、内閣支持率を低下させてしまい、挽回を試みた外交での日米首脳会談では、同盟と言う蜜月関係から程遠い、米国ファーストを強引に要求されての言わば決裂状態となり、「捕らぬ狸の皮算用」となりました。
トランプ大統領は、貿易戦争を仕掛けて中国や日本からの譲歩を引き出し、国内産業を保護する心積もりですが、家電製品やライフライン機器製造と言う「物造り」を忘れて、金融とIT産業に特化している米国には、「物造り」復権は無いのです。 勃興する中国に対抗するには、国力を落とした米国単独では無理で、TPP枠組み体制しかあり得ないのですが、この方向も拒否して米国ファーストを叫ぶばかりです。 短期的には輸出主導の中国や日本に対して勝利することは可能ですが、物造り基盤を失った国情から長期的には勝利することは出来ないのですが、不動産ビジネスと言う仲介業を培って来たトランプ氏には分かっていない様で、政権内から国際協調派を更迭したことで、良き助言者がいないのでしょう! 結局はトランプ大統領を説得出来なかったことで、政治的には日米同盟は行き詰まり状態となり、経済的には1980年代の日米貿易戦争の再来となります。 1980年代の日本経済は絶好調で、米国に対して自主規制等で妥協する余地はあったのですが、今回は経済好調とは言えず2国間対話でも妥協出来る余地は殆どありませんので、先行き不透明となります。 先日もコメントしましたが、従来の従属国意識と言う柵から少し距離を置いて、米国の穴を埋めるべくTPPに新メンバーを入れて活力化し、EUやアジア市場に軸足を移すことに加え、国内的にも構造改革に再集中することで企業家を鼓舞させる一層の努力をすべきなのでしょう! 米朝首脳会談の場で、トランプ米大統領は安倍政権が重視する拉致問題を北朝鮮側に提起することを約束、又、北朝鮮の核兵器について検証可能で不可逆的な廃棄に向け、最大限の圧力をかけ続ける方針を確認した。 安倍首相は共同記者会見で、「北朝鮮について突っ込んだ形で綿密なすり合わせをした」と、日米の信頼関係に胸を張ったが、北朝鮮に関し日米では安保上の課題にずれがある。 トランプ氏が拉致問題解決を北朝鮮側に求めることは歓迎したいが、米国も自国民が北朝鮮に拘束されている。米国はまず、自国民の解放に力を入れるだろう。 米国は米本土に到達する大陸間弾道ミサイル(ICBM)に注意を払っているが、日本は、北朝鮮の中距離ミサイルの射程に入っている。今回の会談で、双方の違いについて十分話し合われたのか不明だ。 そもそもトランプ氏は、日本等との同盟関係よりも、国益を重視する指導者で、言葉で日本重視を強調しても、北朝鮮とどう交渉し、どんな合意に至るのか予測は難しい。 韓国などの報道によれば、今月末に開かれる南北首脳会談や、その後の米朝首脳会談では、朝鮮戦争の終戦を宣言し、平和協定を結ぶ問題が取り上げられる見通しで、長年続いてきた朝鮮半島の対立構図に大きな変化が起きる可能性がある。 そんな中、米国に全面的に頼った日本の存在感は、薄れるばかりだ。安倍氏は、「北朝鮮が核放棄に進めば日朝国交正常化の道も開ける」と述べたが、これでは不十分で、日本に関する問題は、自ら解決に取り組むという積極的な外交姿勢を今こそ求めたい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2018.04.20 10:44:28
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