カテゴリ:Opinion
アフガニスタンでテロ襲撃を受けて、医師の中村哲氏が死亡しました。
TV各局で、追悼番組が縫製されていましたが、近年は医療活動よりも、用水路建設に熱意を燃やしていて、それは医療の延長だと言うのです。 アフガニスタンで幼児の死亡率が極めて高いのは、砂漠が広がっていることで、貧困による食事事情と出稼ぎでしか生活費を稼ぐことの出来ない社会事情にあるとして、砂漠を緑化して穀物生産で家族が生活出来れば健康状態も良化して、単なる医療活動よりも効果的なので、平和活動ではなく、医療活動の延長だと言うのです。 「家族と一緒に暮らし食べていける。それを保障されればアフガニスタンの人々は満足し、紛争も収まっていく」と国家を超えた世界的視点から、中村医師は貧困脱出の為に努力を重ねて生涯を全うしたことで悔いは無いのだと、思いつつ冥福を祈ることにしました。 中村は九州大医学部を卒業後、国内病院勤務を経て、1980年代半ば、日本を離れてアフガニスタンに近いパキスタン北部の町ペシャワールで医療奉仕活動を始める。その中村を支援するため、1983年に福岡で設立された非政府組織がペシャワール会だ。 アフガニスタンでは子どもの6人に1人が5歳以下で死亡している。その最大の原因は感染症によって慢性化する下痢とされる。 「医療よりもまず水だ」、中村は小さな診療所の限界を感じ、医療活動を超えた支援に踏み切る決断をする。そして、アフガニスタンで井戸堀を始める。すると、村人の病気が減った。赤痢などの感染症が激減したのだ。 中村の活動はすべて医療が原点だが、その頃から医師としての活動を超えた次元に進んでいて、農業地の造成に向けて砂漠に用水路を開拓する事業を展開することにしたのだ。 中村とペシャワール会は、この総延長24キロの壮大な工事を、1期工事9億円、2期工事6億円の計15億円の寄付だけでやり遂げた。日本で同様の距離の用水路を建設すれば、少なくとも500億円以上はかかる。それも、武装集団や軍閥が割拠し、さらにはアフガン戦争以来、米軍の戦車が往来し、空爆も頻繁に行われるアフガニスタンという危険地でそれをやり遂げたのだ。 中村はアフガニスタンで外国人が活動をすることの危険を十分知り、行動には常に慎重だったが、ついに今回の悲劇が起きてしまった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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