大学の同期生が親切にも、Lotte Lehmannの「冬の旅」CDを贈ってくれましたので、CDオーディオで聴いています。
第5曲の菩提樹(Der Lindenbaum)を他の歌手で聴いてみることにしました。
定番と言えばFischer Diskau、若い頃からの録音も多く十八番としていた様ですが、老齢になってBrendelとの共演が、声量の衰えたバリトンの歌声は、却って曲想にマッチしている様でした。
其処で、メゾソプラノの大御所、クリスタ・ルードヴィヒ(Christa Ludwig)を聴いてみました。
[Christa Ludwig] Der Lindenbaum, D911 No.05
指揮者であるJames Levineのピアノ伴奏に合わせて、朗々と響くメゾソプラノの歌声は、絶品と思われました。録音時期はチェックしていませんが、1980年頃でしょうか?
クリスタ・ルートヴィヒは、暖かい声質と確実な表現力による安定した歌唱が特徴であり、ベーム以外にもヘルベルト・フォン・カラヤンなど他の指揮者達からの信頼が篤く、共演も数多い。オットー・クレンペラーは「大地の歌」に、レナード・バーンスタインは『復活』交響曲など声楽つき交響曲のアルト独唱に彼女をたびたび起用した。1994年に引退を表明した。