旅の紀行文で松尾芭蕉は、「月日は百代の過客にして、行き交ふ年もまた旅人なり」と人生も即ち旅そのものであるとしています。
秋ともなりますと、そんな想いが切なく感じられる様になり、況して80才を越えて終着駅も遠くないと思いますと、旅愁と言う小学唱歌が懐かしく感じられます。
熊本在住で、YouTuberとして活躍する曽我実磨子さんの透き通る様な声でお聴きください。
旅愁 : 唱歌 ♪更け行く秋の夜 曽我実磨子
旅愁は日本の詩人である犬童球渓が1907年に訳詞した翻訳唱歌である。
1907年8月に発表された音楽教科書「中等教育唱歌集」で取り上げられて以来、日本人に広く親しまれ、2007年に日本の歌百選の1曲に選ばれた。
原作者のジョン・P・オードウェイ(John P. Ordway)(1824 -1880)は、アメリカ音楽史に残るスティーブン・フォスター(1826 - 1864)や、『大きな古時計』のヘンリー・クレイ・ワーク(1832 - 1884)とほぼ同時期に活動した音楽家であったが、日本では『旅愁』という曲名で歌い継がれている原曲の“Dreaming of Home and Mother”は、アメリカではほとんど忘れられてしまったという。