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カテゴリ:黒色
キリンビール支社長との接待も漸く終り、 俺は、実家へ 父親は、別の家へそれぞれ帰る。 タクシーで帰宅すること、深夜2時。 「胸が痛い。息が出来んくて苦しい…。」と 母親が、もがき苦しんでいた。 心臓が跳ねるような感じがし、 長方形に切り取られた現実が見えた。 救急車を呼ぶかどうか悩むが、アイツらは肝心な時、 いっこも役に立たないことを俺は知ってるので、 自分の車で母を大学病院救急センターへ運ぶ。 ただ事ではない様子に若いアホナース達は右往左往し 「大丈夫ですかあ~?」を連呼している。 その度に、 自分の現在状況を苦しそうに説明している母を見て 悲しくてやりきれない気分になりそして、 俺は、自分が抑えきれなくなる。 「大丈夫ですか?大丈夫ですか?じゃねーだろっ! 大丈夫じゃねーから、来てんだろっ!オメー。」 怒りが込み上げてきたが、同時に無力感が襲った。 所謂、自分のイライラを他人に押付けて、 冷静を保とうとしているだけなのだが、 俺は基本的に自分のスタンスだけでものを言う癖がある。 悲しくてやりきれない。 ハローベイビー☆ 悲しみが大きすぎて自分を失う人はいるが、 寂しさで自分を失う人はいない。 寂しさで息ができなくなることはない。 悲しみを癒してくれるのは結局時間だけだが、 寂しさはそうじゃない。悲しいより寂しいほうがいい。 つづく…。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Dec 22, 2005 05:00:38 AM
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