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2022年08月08日
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兵庫県に住んでいるのに、私は甲子園に何の愛着も感じない。

テレビが無いから、見もしない。

子供の頃、父が言っていた言葉が、悪かった。

「高校生は下手」

その通りでございます。

父は、大学時代に初めてちゃんと野球部に所属して野球をやったが、

それまでは、部活動もできないような遠距離通学の高校生で、全く部活動どころではなかった。

中学は、祖父が抑留先から帰ってくるまで、まともに通えないほどの極貧で、

中学自体にいけない時期が有ったくらいだから、勿論野球どころではなかった。

大学で、弾むような気持で野球に取り組んだのだが、チームスポーツは無理だった。

アルバイトができないと、食べるものにも事欠くような状態だったからだ。

結局、父は野球を断念して、剣道部に入り直している。

大学の剣道部から支援を要請する寄付のお願いが来るとイソイソと寄付に応じていたのを思い出す。

自分が貧しくて思い切り活動できなかったこともあって、

定職を得てからは、後輩のために寄付をするようになったようだ。

奉職していた大学でも、剣道部の顧問をしていた。

最晩年の木刀が持ち上がらないようになるまでは、木刀を振っていたものだ。

しかし、父が好きだったのは、なんといっても野球だった。

だから、母が見る甲子園が、未熟な精神論と、資本主義に振り回される高校生たちの幻想に見えたのか

父は、甲子園を見ることを好まなかった。

今にして思えば、例えばかの有名なPL学園の野球部は、下級生への暴力の温床だったとか、

北海道のチームにも九州のチームにも、やたら関西弁の選手が多いとか、

下関国際は、地元の高校生は使ってもらえなくてほとんど九州からはじき出された子達だとか。

やたら現実味があるのだが、母の耳には、そんなことは一切入らず、関係ない世界のことだ。

母は、甲子園を楽しいイベントとして、89歳の今年も楽しんでいる。

それはかつて、自分の中学での教え子たちが地方大会で活躍する様子がTVに映った時の嬉しさから?

なのかもしれない。

高校教員の側から見れば、部活動しかやらず、授業中は全く寝てばかりいるような輩は、

忌々しいだけの存在だが、

送り出した側の中学校では、まだ、幼さの残る可愛い面も持ち合わせていたのだろう。

父は、プロ野球の洗練された選手の動きに比べて、

アナウンサーの声ばかりが大きいファインプレーになど、感心が無かった。


今、私はMLBの試合を観るようになって、それでもその誰よりもすごいと思えるのは、

日本では、中日の黄金期のアライバコンビの二遊間だけだ。

個の力で見ても、日本人でちゃんと通用する人は本当に少ない現実がある。

だから、標準が違うんだと思うんだ。


お母さんには悪いけど、報徳はちょっと応援するけど、下関国際は応援できないし、

今年は高松商業を応援しようと思っている。

今日は「虚空の人」を通読した。

著者のさらけ出す著者自身の救いようなない弱さが、「虚空の人」というタイトルに現れている。

煩悩と人間的弱さ、無邪気さの塊である対象を、筆者は愛しきれていない。

それは前作の「嫌われた監督」との決定的な差だと思う。

私たちは成功者である落合を知っていてあの本のタイトルのアイロニーを受け入れられるが。

対象との距離を測り切れず、かつ対象を信じたり愛したりもできない筆者の弱さや惑いが、

終始、色濃くて、読後感が疲労感と徒労感だった。

おそらく、著者も、この徒労感を兎も角も形にしなければならないと、遮二無二書籍化した。

物語にハッピーエンドとバッドエンドとがあるならば、タイトルはバッドエンドを予感させるものだ。


しかし、依存症と、うつ病と、糖尿病と、合併症とに、同時並行的に向きあうしかない清原にとって、

日々は、それこそ螺旋階段を必死で這って行くようなものだ。

分かれた家族の支えと、ささやかな印税と、youtuberとしての収入が、彼を立ち直らせてくれること、

それを祈るしかない。そんな暗澹たる、読後感だ。

寝よう。





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最終更新日  2022年08月08日 02時27分02秒
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