カテゴリ:国語
やや子供にはとっつきにくい古風な文章かもしれません。しかし、夏目漱石などの文豪の作品の味をうまく取り入れた、和風ファンタジーの逸品と思います。
単行本: 155ページ 出版社: 新潮社 (2004/01) ASIN: 4104299030 短編を積み重ねていく手法といい、やや突き放したような古風なところといい、もし素材文として扱うならおそらく難関校で一つの短編をぽんと読ませるのかもしれません。ちょっとした情が自然と織り成す不思議の数々、かいま見える人間の側のあやがいい。心情を問いやすい文章だと思います。少々色っぽい部分はあるものの、健全な範囲で抑えられています。何より文章がいい。 梨木さんの作品は色々読みましたが、文豪の味わいが好きな私にとっては一番好きな作品です。 でも息子には「裏庭」などのファンタジー色が強い作品の方がいいのかも。大人ならさらりと読めますが、子供だとかなり国語力がないと難しいでしょうね。いわゆる難語の宝庫ですから。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006.08.26 23:46:01
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