「なでしこ」に国民栄誉賞
国民栄誉賞だ。「なでしこジャパン」に国民栄誉賞だ。となりの女の子に国民栄誉賞が贈られたかのような、そんな思いにもなる国民栄誉賞だ。国民栄誉賞はと考える。人気の無い政権が人気回復の一環としてなどと言えばとんでもないやっかみになるかも知れないが、元々はそんな政治的色彩がある。国民が異を唱えることなく、国民栄誉賞が当然の受賞者ではあるが、時の政権次第では、国民栄誉賞を逃した人も、一人や二人ではないような気がする。「なでしこジャパン」は、団体として初の受賞だ。時の政権との関係、ポピュリズム、権威主義、などと、複雑な背景もありそうな国民栄誉賞。「なでしこジャパン」は異彩ともいえる。注目もされずに、まさかまさかの世界制覇で、大震災と原発事故で光を失ったような日本に異色の煌めきを与えた。日本サッカーはと考える。男子の南アフリカワールドカップの活躍で、サッカーに対する思いが変わった人は多いだろう。評論家的な人たちの、マスコミ的人たちの、監督に対する批判がましい言葉が飛び交う中で、男子サッカーは見事な結果を残しての凱旋帰国だった。男子も女子も、サッカー後進国の日本チームは大きく飛躍し実績を残した。そして、ついに、「なでしこジャパン」が、まだ一度も勝ったことのない、アメリカに勝っての世界チャンピオンになったのだ。国民栄誉賞を贈る政権を考える。支持率低迷、末期症状、崩壊直前で退陣の決まった管首相には、日本中が湧いた「なでしこジャパンの世界制覇は、天からの恵みだった。そして、「なでしこジャパン」に国民栄誉賞表彰式。菅首相は「被災者と全ての国民に困難に立ち向かう勇気と爽やかな感動を与えた」と讃えた。授賞式で最も注目されたのは、アウデイーだ。佐々木監督の親父ギャグが日本中を駆け巡った。男子サッカーの記者会見での岡田監督の、奇想天外な演出を思い出す。佐々木監督の親父ギャグは、「この車、僕にあうでいー」だった。それにしても、アウデイーはリースだと言う。勿論無償のリースだ。何故、プレゼントしないのかと、思う。それにしても、沢さんは、髪を束ねている方が似合う。束ねた髪を靡かせて、ピッチを走り回る姿が美しい。