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6月7日の朝にいきます

6月7日の朝にいきます

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2023年01月23日
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カテゴリ:そのほか
​​​​1974年の秋だったと思う。
長野県の松本駅傍で仕事を終え、翌日は休みだったため、
急きょ思い立ち、大糸線に乗ってみることにした

初めての大糸線。終点の糸魚川までの間の景色を楽しみたかった。
車窓から間近に見える紅葉と、その後ろの山々の雪化粧は、絶景。
電車の中にはストーブがあり、
一人旅の若い私に、地元の人らしきおじさんたちが当るようにと勧めてくれた。

終点の糸魚川駅に着いたのは、夕方だったが、時刻までは覚えていない。
とにかく宿を探そうと、観光案内所のようなところに行ったのか否か・・・
とにかくその日の宿が決まらない。

仕方なく駅長室を訪ね、夜行でどこかへ出られないかと尋ねてみた。
「ないですね。この時間じゃ宿も取れないし、困ったなあ」と駅長。
そもそも当時は女性の一人旅自体、自死されるのでは? と敬遠された。

やがて駅長は、笑顔になってこう言った。
「うちに来ませんか? 上の子が東京に行ったので一部屋空いています」
詳しく伺うと、家には奥様と二男、長女がいるとのこと。
ためらったが、宿がなく、乗れる夜行列車もなく、他に方法が見つからない。

結局、お言葉に甘えて泊めていただくことにした。
電話で連絡がついていたらしく、奥さんはたくさんの料理を用意してくださっていて
お子さんたちに至っては、2台めらしき小型テレビを運んできて「見ていいよ」と。
その日の夕食に、ゆり根が出たことは、何故か鮮明に覚えている

この話を、10年ほど前に娘のような年代の人に話したら
「危ないですよ。考えなしの行動ですね」と顔をしかめられた。

そうだよね。
およそ半世紀。いつの間にか、世の中はとてつもなく物騒になってしまった。










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最終更新日  2023年01月23日 08時50分05秒
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