韓国の龍の日記

今独島・竹島問題が喧しい。今朝の韓国TVニュースでは、抗議の為に指を詰めた韓国人や小泉首相の写真焼き払いの映像が流れ、日本での小泉首相のインタビューの模様も放映されていた。

そうなると韓国内は騒然かというとそうでもない。私は地下鉄通勤で、結構混む時間帯に乗っている。本を読むスペースもなければiPodで韓国語のリスニングをしているが、きょうはちょっと隙間があったので「電車男」で傾いた心を均衡点に戻すために身体が渇望している安岡師の本を読もうと勇んだけれど、「いや待てよ。こんな時に私は日本人ですって宣伝するように本を読むのは危ないんじゃないか。」との想いが一瞬頭を掠めるも、「ええい、ままよ」と本を開いたが、特に何事もなかった。

太田（テジョン）に出張したお昼、カルグクスの店で私と代理店の日本人１，韓国人１で食事、近くに韓国人ばかり４人のグループがあり、「日本語で話しするのありかな」と思ったが、日本語で喋らなければ会話ができないので、敢えて独島・竹島の話題は出さず会話を続けたが特に問題なし。

その後、車の中で僕ら３人だけになったので韓国人の彼（３０歳ちょうどくらい。日本で１年ほど勤務経験あり、日本語上手）に島根県の竹島の日制定の動き、韓国の人達を刺激してまずいの？と聞いてみたところ、政治家やマスコミの対応と若い韓国人の受け止め方は別。また同じ若い韓国人でも政治の話は政治の話、仕事は仕事、で、たとえば竹島には反対でもソニーは好き、といったものです、とあっさりしている。もちろん個人差ある話だけど。

やっぱり韓国にいるとこういうことでへたしたら殴られやしないかと、大勢の人の前では大声で日本語を喋らないようにしよう、とかの自重精神は出てくる。一方、マスコミの取り上げ方からすると、日本でもそういう韓国マスコミの過敏反応をTVでみて「せっかくの韓流ブームに冷や水を浴びせる」と受け止める向きもあるだろうが、それは全体の一部であって僕の周りでは独島・竹島問題にも関わらず、普段と同じく時が流れている。

あえて今竹島問題を持ち出すのも日本側の政治的意図なら、それに激しく反応するのも昔から変わらぬ韓国側の政治的意図だろう。日本側の政治的意図としてはジャーナリスト田中宇氏のWEB記事"http://www.tanakanews.com/f0301.taiwan.htm"が僕には説得力を感じさせられる。それはそれとして、仕事して生活する韓国の人達がいて日本人の僕がいる。