韓国の龍の日記

明日はいよいよ家族が帰ってくる。最後の自由気ままな夜ということで、夜７時NHK BS2で７時のニュース、続いてザ・ピーナッツの２時間もの、そして続いて表題の映画。

実は寅さんの映画を丸々一本見るのはこれが初めて。若い頃はなんか古くさそうな映画だと思って敬遠していたが、いや～これがまたよかった。

今回のマドンナは松坂慶子。えらい、綺麗だ。韓国系だという話だけど、確かにそういうお顔。横顔はちょっとチェジウに似ているし。「愛の水中花」を唄った２年後にこの映画に出演、同じ年か翌年に「蒲田行進曲」に出たり、「青春の門」の母親タエの役をやったり（確か僕はこの映画を見たな。伊吹重蔵はあの人、名前ど忘れ・・・「朝日ソーラーじゃけん」の人。やーさんみたいな顔してるしそういう役も多いけど実は盛岡一高出身のインテリ。そして伊吹信介は田中健、織江は大竹しのぶ。・・・・という松坂慶子の油の乗った時。

寅さん、四国に行った先の墓場で、おばあちゃんの法要のために故郷に戻った松坂慶子と会う。「お嬢さん、線香を一本手向けさせてもらえませんか」と寅さん。すっかり仲良くなった二人だが、寅さんは次の旅へ。松坂慶子はどこへ行くとは言わないのだけど実は大阪の芸者さん。それがひょんなことから大阪で出会う。

寅さん映画、何せ初めてだからその作法に慣れないんだけど、いいような、じれったいような。寅さんと松坂慶子はすごくいい感じになる。寅さんに本気で惚れたんじゃないかと。ある日すごく悲しいことがあって、しこたま飲んで酔った松坂慶子が寅さんの泊まる旅館にころがりこむ。寅さんと飲みたい・・・・次第に感極まって寅さんの膝に泣き崩れて眠ってしまう。寅さんはその部屋を出て旅館のおやじ（芦屋雁ノ介）の部屋で寝る。寅さん、「据え膳食わぬは」って言葉があるんだけど・・・。でもこれがきっと江戸っ子ダンディズム。

翌朝松坂慶子は置き手紙を残して旅館を去る。その手紙を見た寅さんはさっさと荷物をまとめて出ていく。ふられたのだ。でも寅さんの流儀に慣れぬ僕は「違うだろう、寅さん」と思う。女性があそこまで迫ってきたのにそこから逃げたのは寅さんじゃないか・・・。でもこれがきっと江戸っ子ダンディズム。

いいなあ、寅さん。恋には何度も破れてもそのたびに愛を残していくんだ。幸せ配達人だ。めっちゃかっこいい男だよ。もう、寅さんにはまりそう。今度の第２８作も是非見たい。

そして寅さんの後はスターダストレビューの25周年ライブ。もう、最高！根本要、めちゃくちゃ高い声が出るし、歌唱力もある。サウンドがかっこいい、演奏も上手。そしてハートがありヒューマン。

きょうも素晴らしい夜を過ごすことができた。そういう夜のお供は日本から買ってきた焼酎の水割り、柚はちみつ添え。ああ、気持ちええ。