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韓国の龍の日記

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2008年07月13日
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カテゴリ:映画
きょうは10時に起き、子供サッカーはさぼり、なくなっていた米を買い、そして、龍山の映画館に映画「Crossing」の前売りを買いに行った。

「Crossing」は今年2月にうちの会社を辞めた具課長がエキストラで出演した映画だ。彼が出たのは韓国の焼肉屋で焼肉を食べているシーン。主人公チャ・インピョが同僚と酒を飲んでいる遠景で飲み食いし、「ソジュ、ハンビョンドチュセヨ(焼酎をもう一本ください)」という若者の役。

「Crossing」は北朝鮮のとある家族を描いた映画。主人公は奥さんと小学生の子供との3人暮らし。奥さんがひどい病にかかるが薬が手に入らないので主人公は薬を求めるために脱北して中国に渡る。中国にある大使館に逃げ込むわけだが、そこに人道NGOの人たちが現れてこの主人公を韓国に送る・・・・

ここで描かれている北朝鮮の人たちの有様は恐らく綿密な取材による真実の姿だろう。あまりにも過酷だ。21世紀のこの世の中に、このような破綻した"国"が国として存在すること自体が不思議でしょうがない。これは国とは言えない。企業であれば既に倒産している。倒産しようとする企業の社長はあちこちに金策に駆け回るのが本当だろうが、金正日はそんなことはしない。核カードを取引材料にして居ながらにして世界各国の支援を引き出す。

たとえばアメリカの国力、人材力、インテリジェンシーがあれば、高度に訓練された、北朝鮮人と見まがう人たちを北朝鮮に送り込み、金正日を暗殺することだって可能なんじゃないか?しかし、アメリカはそれが自国の利益にならない限りは敢えて実行しない。かつて「世界の警察」を自認していたというのに。

或いはアメリカの科学・軍事技術をもってすれば総書記のいる建造物、そして軍事施設をピンポイント攻撃して破滅させてしまうことだって可能なんじゃないか?"国"という偽装をそのまま許している世界が疎ましい。

その面では先の6カ国協議でアメリカは北朝鮮を「ならず者国家」から外したが、拉致問題の解決なくしては食料支援をしないという日本の現政権の決定は正しい。

地上の楽園を喧伝されて日本から万峰景号に乗って北朝鮮に戻っていった同胞を北朝鮮政府はどのように遇したか?そして北朝鮮を地上の楽園として褒め称えた進歩的知識人やマスコミは、その時には北朝鮮がそうでなかったことがわからなかったにしても、その後実態がわかってから自らの非を認めたか?

・・・そんなことが数限りなく想起される映画だった。離ればなれになった父と子が電話で話す場面では僕の隣の、若い韓国人のお嬢さんが肩を震わせて慟哭していた。人の心は万国共通だ。

さて、具課長のエキストラ場面は出たでしょうか?それは観てのお楽しみとして、映画が終わってクレジットが出るのを最後まで見守ったところ、「トウムハシムンサラムドリ(助けてくださった人たち)」のど真ん中にクヨンチャンの名前があったことを報告しておく。

2時50分からの回だったので、お昼に焼きそばを食べ、ビールを飲んでから行った。普通、ビールを飲み映画館の暗闇に入ると必ず寝てしまう僕だが、この映画は僕を寝かせなかった。抑制されているけれど静かな主張が伝わって来る映画だったからだ。日本で開封されるかどうか知らないが、もし開封されればできるだけ多くの人に観て欲しい。

家に帰る途中、前野徹「石原慎太郎 最後の首相」を読んだ(まだ途中)。この中で日本人の武士道精神に連なる特攻精神のことに触れられていた。決して特攻を賛美するのではない。しかし、一朝事あれば我が身を捨ててでも守るべきは日本人としての武士道精神であり、己への矜持だ。僕自身、特攻しなければならない状況に陥った場合は特攻すると思う。僕のDNAには数千年に亘る日本人精神が生きている。ただ、特攻するとすれば僕は「美しい祖国の自然のため、生まれくる無垢の子供たちのため、偉大に武士道精神に生きた先人の魂に連なるため」であり、決して現代の日本の変われぬ政治の在り方、日本人には相容れぬ弱肉強食の資本主義を守るためではない。

石原慎太郎という人を、日本の偉大なるおやじとして描いている。そしてこの人は過去から連綿と連なる偉大な日本の文化、精神の集大成として描いている。僕は石原慎太郎という人は軍国主義的なタカ派のおっさんとしか思っていなかったが、彼の哲学はあまりに深い。

どうやらきょうは僕の、ナショナリストとしての血を呼び起こす日だったようだ。やろうと思っていた「本質的問題発見コース」の演習もやらなかったし、今度の火曜日に同じ会社の駐在員が集まる場での発表資料の作成もやらなかったが、僕にとって明確な意義のある日だった。こうして真実、真理に一歩一歩近づいていけることが嬉しい。





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最終更新日  2008年07月13日 20時36分11秒
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