3.培養液の適正条件・・・(1)pH
3.培養液の適正条件には成分以外で2つあります。 (1) pH(ペー・ハー:酸性かアルカリ性かをみる値)適正範囲は5.5~6.7(弱酸性)と言われています。水耕栽培専用の液体肥料を使用する場合、栽培中は総じて上がりやすい傾向がある上に、少し下がりすぎるよりも上がりすぎることのほうが被害が大きいので、実際は5・5から6.0の間を狙って栽培するのが無難であるらしいです(主人談)以外にも一番管理しやすく、そして重要な項目です。循環式では特に、驚くほどすぐに変化が現れます。わたしたち栽培初心者は、土栽培においてもあまりpH管理については意識することがなく、どちらかといえば肥料の内容や量などに意識を向けがちですが、水耕栽培肥料の成分はほぼ決まっていて、市販のものはどれも配合をよく考えてつくってありますので、濃度用法を守って、減ったら足すという作業でだいたいうまくいきます。むしろpHをきちんとして、栄養を吸収させることの方が大事です。土栽培では、土壌が酸性に傾きやすいため、土つくりの段階でケイ酸や石灰などを混ぜたりするらしいですが、非常に吸収がゆっくりなので、けっこうおおまかにいけるのですが、成長速度、栄養の吸収速度が速い水耕栽培においては、定期的な管理が必須ともいえます。高すぎても低すぎても栄養障害がおこり、適正に保たないとトラブルになることが多くあります。少し範囲をこえてもなんとか植物も適応しますので、栽培できないこともないのですが、小さく育ったり、葉っぱが黄色くなったりすることがあるようです。pHメーターまたはリトマス試験紙で計測します。こだわりの方は、pHメーターの使用をおすすめしますが、1ヶ月に1回程度、更正液を使ってメンテナンスする必要があります。リトマス試験紙は1,500円程ですぐれものがあります。かなりの回数使えます(当店で扱っておりますのでご入用の際はどうぞよろしくお願いします)。最初は毎日見て、感じがつかめてきたら、1週間に1度くらい、慣れてきたら新しい葉っぱが少し黄色く出てきたらはかり時です。作物、季節、温度、使用する肥料、特に成育スピードなどによって変化の度合いが変わります。たいていの場合、pHは上がる傾向になります(アルカリ性)。多くの地域でもともとの培養液に使用する水道水自体がアルカリ性であることと、肥料を植物が吸収するにつれ、培養液中のpHもかならず上がりますので、必然的に下げる(酸性にする)必要があります。市販の水耕栽培用pHダウン材を使用します。当店でも扱っておりますのでリトマス試験紙ともども是非ご利用くださいませ。