寄植え盆栽
盆栽のひとつの樹形というか仕立て方に「寄植え」というやり方があります。園芸全体の世界で言えば、コンテナなどに草や木を数種類一緒にうえること。盆栽では、一種類の木を、連立させて植え付け雑木林の風景などを描いたりすることも主に寄植え盆栽といわれます。ほかには彩花盆栽のように木と花など数種類をあわせて自然の景色を映す盆栽もまた寄植え盆栽に含まれるようです。木の根元の草や花があるとより自然にみえます。ただ種類が違うと生長サイクルや増え具合がちがうのでそのままずっと育てるよりも数年に一度は株分けや移し替えが必要になります。そういう意味では、彩花盆栽は私がずっとやってきた園芸と基本は似ています。違うのはやはり、空間の取り方や、配置です。コンテナの寄せ植えはより咲かすこと茂らせるために、全部の植物にまんべんなく光を当てる配置をします彩花盆栽のほうは、遠近法を利用したり奥行きを生かして、光の方向などを考慮して景色づくりをします。より楽しいのは、私にはイマジネーションを必要とする盆栽のほうです。古来の一種類の寄植え盆栽は、さらに細かい下草や小花などを省いて具象化したやり方だと思います。パッとみて、どの寄植え盆栽もイメージがわきやすく盆栽が景色を描くものだということがわかります。作るにはちょっと慣れとコツがいるけどとても楽しい時間です。