3493121 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

政治、現代史、進化生物学、人類学・考古学、旅行、映画、メディアなどのブログ

政治、現代史、進化生物学、人類学・考古学、旅行、映画、メディアなどのブログ

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Profile

自費出版のリブパブリ2010

自費出版のリブパブリ2010

Keyword Search

▼キーワード検索

Freepage List

Rakuten Card

Calendar

Favorite Blog

まだ登録されていません

Comments

farr@ 相互リンク 突然のコメント、失礼いたします。 私は…
くーる31@ 相互リンク 突然のコメント、失礼いたします。 私は…
背番号のないエース0829@ 婿入り 現在井上ひさし「吉里吉里人」を読書中な…
自費出版のリブパブリ2010@ ありがとうございました。 京都ヒストリカ国際映画祭事務局さん …

Headline News

2019.07.06
XML
カテゴリ:現代史

 中国共産党の党員数が初めて9000万人を突破した。党員数だけで、ドイツの人口(約8300万人)を遥かに上回っている数だ(写真=2017年の第19回党大会)。



◎スターリニスト中国、共産党員は出世のパスポート
 党中央組織部の発表で、昨年末現在の党員数は前年末より103万人多い9059万人だった。国民の16人に1人が党員という計算になる。
 共産党一党支配のスターリニスト中国では、共産党になることは出世・金持ちになるのに不可欠なパスポートだ。革命成就直後のロシアを除けば、100年前、世界のどこであれ、共産党員になるのは決死の覚悟が要った。実際、支配者の警察に逮捕され、獄中に投じられるならまだしも、拷問や虐殺などで命を落とすことも珍しくはなかった。
 それが、今のスターリニスト中国では、共産党党員証はエリートの勲章である。それが証拠に、党員の学歴別内訳で、大卒以上が4494万人と、党員のほぼ半分を占めるという現実がある。
 中国では、共産党員は、労働者の党でも農民の党でもなく、大卒のホワイトカラーの党なのだ。

◎党員にあらざれば人にあらずの共産国
 ただ人口比率では、北朝鮮ならず者集団の方が多い。この国では、共産党に当たる労働党の党員数は推定で300万人。国民の7人に1人の割合だ。
 キューバの共産党員数は、約78万人で国民の13人に1人。
 いずれのスターリニスト国家も、共産党はエリートの証であり、党員でなければ出世できず、生涯下積みで終わる。
 そして党を追われることは、そのまま命の終わりを意味する。無謬の党、絶対の党に反したのだから、殺されて当然、ということだ。「反党分子」とは、党員に対する最大の罵倒である。

◎『査問』の著者、川上徹の場合
 日本でも、スターリニスト党(=日本共産党)で時折、「反党分子」狩りが行われる。さすがに民主主義体制下なので、投獄したり殺害したりはできないが、拘束はある。「反党行為」の疑いがあると、長いと1カ月以上も拘束され(1カ所に見張りが付いて拘束され、家族とも友人とも連絡を絶ち切られる)、「査問」されるのだ。
 1960年代半ばに日本共産党系の全学連委員長、後に日共の青年組織である民青(日本民主青年同盟)の中央常任委員を務めた川上徹は、自著『査問』(筑摩書房=写真)で著書タイトルそのものの査問という取り調べを受け、党員権停止1年の処分を下され、給料をもらえる専従の身だった民青本部からも放り出され、生活の糧を奪われた。



◎日本共産党員は日本が共産国でないことに感謝すべし
 1972年の川上ら「新日和見分子」と党中央から断罪された一斉摘発では、民青の他、日共系全学連、日共系通信社「ジャパンプレスサービス」、労働者教育協会、日本平和委員会などのフロント組織の活動家などの党員約600人が、「査問」と称する取り調べを受けている。
 ただスターリニスト国家なら川上ら600人は、逮捕・拷問を受け、あげくに強制収容所に送られ、何十年もの重労働刑に処せられただろう。その過程で、何人もが獄死したに違いない。
 共産党員も、自由主義国家なら生命と自由が守られる。彼らは、日本がスターリニスト国家でないことに感謝すべきである。

昨年の今日の日記:「探査機『はやぶさ2』が遠く微小な小惑星『りゅうぐう』に到達、内部の岩石のサンプルリターンを期待」






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2019.07.06 06:01:31



© Rakuten Group, Inc.