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2020.02.09
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カテゴリ:国際政治

 11月のアメリカ大統領選の最初の号砲となった3日に行われたアイオワ州の党員集会で、思わぬ番狂わせが起こった。

​​​◎70歳トリオを尻目にトップ​
 集計に手間取り暫定的な結果だが、38歳になったばかりのピート・ブティジェッジ氏が、70代の有力3候補を抑えてトップとなった(写真=勝利の結果を挨拶するブティジェッジ氏)。ブティジェッジ氏は民主党の大統領候補予備選に参戦する候補者の中で最も若く、一方、0.1ポイント差という僅差の2位につけた左派のサンダースは78歳、まるで祖父・孫だ。



 ブティジェッジ氏は、左派優勢の民主党候補群の中では、4位に沈んだバイデン氏と共に中道派と目される。それまで有力3候補(左派のサンダース、エリザベス・ウォーレン、中道派のバイデン氏)から引き離され、泡沫候補と見られていた。
 それがまさかの大躍進である。
 民主党の大統領候補レースは、俄然面白くなってきた。

​◎トランプ大統領の胸中は……​
 ところでアイオワ州党員集会開票状況の混乱の最中の5日、トランプ大統領は上院の弾劾裁判で無罪の評決となり、優位に本選挙に臨めるが、トランプ大統領の胸の内を忖度すれば、「嫌な奴が相手になりそうだな」というところだろう。
 サンダース、ウォーレンなら、極端な左翼的主張から、本選挙で楽勝できそうだし、バイデン氏はウクライナ疑惑を抱える。無罪とはいえ、トランプ大統領も似たようなウクライナ疑惑がくすぶるので、疑惑同士なら現職が有利だ。
 しかしこれまでワシントンと接点がないブティジェッジ氏が相手となると、1960年のジョン・ケネディ、2008年のバラク・オバマのようなフレッシュ感によるブームを巻き起こす可能性がある。

​◎当選すれば史上最年少、初の30代の青年大統領​
 民主党の大統領候補選びは、まだとば口に入ったに過ぎないが、史上最年少大統領(当選すれば初の30代大統領となる)を目指すブティジェッジ氏の今後の戦い方は注目の必要がある。
 ただ直近の報道によると、11日に行われる東部ニューハンプシャー州の予備選の事前世論調査で、アイオワ州党員集会前は4位の11%だったのに、躍進が伝えられた結果、支持率は6日までの3日間で倍の23%に上昇して2位に浮上したという(真写=ニューハンプシャー州の有権者に演説する同氏)。
 勢いは恐ろしい。もしニューハンプシャー州でも勝利するか、2位で善戦すれば、一躍台風の目になる。



​◎マルタ移民の息子、神童と呼ばれた秀才​
 さて、そのピート・ブティジェッジ氏は、生まれた都市のサウスベンド市(インディアナ州=人口10万人余り=写真)の前市長が直近のキャリアである。



 サウスベンド市という特徴の無いこの中都市、僕も知らなかったし、アメリカ人でも知っている人の方が少ないのではないか。
 ただこの人物は、驚くべき異能である。母語の英語を除いて7カ国語を話せるというし、幼少時代は、地元のサウスベンドで「神童」と言われた。チェス、ピアノ、ギター……何でもできたという。
 両親は、大学教授だ。名前の「ブティジェッジ」から父が純粋なアングロサクソンでないことは推察できるが、地中海に浮かぶマルタ島出身だという。

​◎アフガニスタンに駐留し、対テロ戦に尽力​
 長じて名門のハーヴァード大学に進み、イギリスのオックスフォード大学にも留学し、卒業するとコンサルタント大手のマッキンゼーに入る。
 彼が青白い「秀才」でないのは、トランプ大統領も就いていない兵役に就き、7カ月間、あのアフガニスタンに駐留していた。得意なアラビア語を活かして、テロ対策にも尽力した。
 アメリカでは軍歴のあることは大きなアドバンテージになる。それは、今後、大きなポイントとなるだろう。

​◎ゲイを公表、黒人には不人気​
 その他、彼が歴代大統領・候補と異なるのは、ゲイを公表していることだ。これは、伝統的な保守思想から見れば異端だが、リベラルな無党派層から受ける要素でもある。
 しかし経歴から想像されるようなリベラルではない。民主党の大統領候補の中で、国民皆保険に反対する貴重な候補でもある。
 唯一のマイナスポイントは、市長時代に白人警官による黒人の射殺事件への対応で批判を受けたこと。そのため、黒人層の支持率はたった2%と、候補者群の中で最低の部類だ。
 民主党で黒人に嫌われたら、勝ち目はない。今後、この弱点をどう克服していくかが焦点である。

​◎大統領になってスターリニスト中国、北朝鮮ならず者集団に対応できるか​
 若い、というプラスは、裏返せば超大国の指導者になるには圧倒的な経験不足、というマイナスに通じる。
 例えばオバマはその点が不安視され、2期8年終わってみれば、実際、そのとおりになった。北朝鮮ならず者集団の核開発を阻止できなかったし、むしろ容認した。さらにスターリニスト中国の南シナ海埋め立てを放任したばかりか、野放図な覇権主義にも歯止めをかけなかった。
 もし大統領になれば、否応なく覇権主義のスターリニスト中国と核・ミサイル開発を進める北朝鮮ならず者集団、さらにそれに1歩遅れてやはり核開発に驀進するイランと向き合うことになる。うまくやれるのか?
 僕は、その点には大きな不安を感じる。
 もしトランプ大統領対ブティジェッジ氏との大統領選となり、また僕が選挙権を持っていれば、やはりトランプ大統領に投票するだろうと思う。

昨年の今日の日記:「『統計不正問題』で安倍内閣支持率は逆に上昇、『消えた年金』の二匹目のドジョウはいなかった」






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Last updated  2020.02.09 05:05:24



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