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2022.07.26
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カテゴリ:環境
 現代にいかにエネルギーが死活的に重要であるかは、昨年来の原油高騰と今年2月のロシアのウクライナ侵略によって生じたヨーロッパなどの天然ガス危機によってよく分かる。

​◎太陽光発電に原発の代替はできない​
 日本でも、この夏はひょっとするとブラックアウトもあり得るかという電力不足が騒がれた。その後、各電力会社が老朽化した火力発電を総動員再稼働するなどして、どうやら乗り切れそうだ。しかし一難去ってまた一難。今冬は、夏をも上回る電力危機が起こりかねない、と猛暑の今から懸念されている。
 一義的には、それはわけの分からない難癖によって、多数の原発が東日本大震災以来、停止中のためだ。これが半分稼働するだけで、電力危機など起こらないし、火力発電用の天然ガス、石炭の輸入を削減でき、ひいては日本の国富の無駄・無意味な流出を減らせ、国際収支の経常赤字を黒字にもっていける。同時に二酸化炭素排出量も削減できる。
 残念ながら、太陽光発電は、悪天候と夜に弱いという構造的欠陥がある。ただ、それでも工場、学校、公共施設などの屋根に敷き詰めれば、日中・晴天時の火力発電の負担を和らげられる。

​◎太陽電池は今やローテク、日本を含め先進国は競争から脱落​
​ ただ一時の太陽光発電の無限定の礼賛は、メガソーラーが意外に環境破壊を起こすことが明らかになるにつれ、影を潜めている(写真)。自治体によっては、メガソーラーの新設を厳しく規制するところも多い。


 さて、その制約付きの太陽光発電だが、今、気がかりなのは、肝である太陽電池(セル)が、スターリニスト中国の独占に近い状況になっていることだ。
 かつて太陽電池は、日本の独壇場だったが、ローテクに近い太陽電池が、生産設備さえ買ってくれば簡単に大量生産できるようになって、最初はドイツと韓国、次いでスターリニスト中国に主要生産国が移った。今では日本を含めた欧米先進国では太陽電池の主要メーカーは姿を消した(日本は家庭用の太陽電池メーカーがわずかに残る)。

​◎スターリニスト中国の世界シェアは今や8割超​
 代わって躍り出たのが、スターリニスト中国のメーカーである。
 この10年、スターリニスト中国は補助金をてこに自国内の太陽電池メーカーを育成・巨大化させ、欧米・韓国メーカーをふるい落とした。
 国際エネルギー機関(IEA)の今月上旬の発表によると、太陽電池を組み合わせた太陽光パネルのスターリニスト中国のシェアは8割超に達したという。太陽光パネルの主要素材であるポリシリコンや電池を作るウエハは、2025年には95%にも達するという。
 そうなった時、いや今でも、スターリニスト中国が太陽光パネルの輸出規制をちらつかせた場合、自国内の太陽光発電のシェアの高いドイツなどヨーロッパ諸国は、別の形のエネルギー危機が起こる。

​◎日本人発明のペロブスカイト型太陽電池もスターリニスト中国が量産開始​
 日本は、残念ながら、もはや周回遅れどころか、太陽光パネルの生産では脱落している。メガソーラーは、すべてスターリニスト中国産に抑えられている惨状だ。
​ それどころか日本人発明の、次世代太陽電池である「ペロブスカイト型」太陽電池(写真)も、日本メーカーが後ろ向きの間にスターリニスト中国に先行されようとしている(21年1月16日付日記:「日本発の新しい太陽電池ペロブスカイト型を大切に育てたい」​
https://plaza.rakuten.co.jp/libpubli2/diary/202101160000/を参照)。



 スターリニスト中国のスタートアップ企業の「大正微納科技」が8000万元(約16億円)を投じて、世界初の量産化工場の建設に乗り出した。

​◎日本の発明がなぜ?!​
 ペロブスカイト型太陽電池は、薄くて折り曲げられ、壁にも貼れて、日本にとって有望技術だった。それが、実用段階に至ってスターリニスト中国に先行された。
 そもそもペロブスカイト型太陽電池は、2009年に日本の桐蔭横浜大学の宮坂力教授により発明されたものだ。ところが日本メーカーは、この技術を発展させようとはしなかった。先のスターリニスト中国のスタートアップ企業「大正微納科技」の董事長は、宮坂氏の研究室に留学に来ていた人物だ。宮坂氏も、日本企業の消極姿勢に愛想を尽かし、同社に技術協力している。
 科学者の夢が他国で、しかも非民主的な強権国家で実るとは、何ともやるせない話ではないか。

昨年の今日の日記:「米欧日、ファイブ・アイズ諸国も一斉にスターリニスト中国のサイバー攻撃を非難」https://plaza.rakuten.co.jp/libpubli2/diary/202107260000/​





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Last updated  2022.07.26 05:07:42



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