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「あっちがおがみやをよんだのなら・こっちのほうはくちよせにするか・・」
拝み屋は「祈祷し」のこと、口寄せは「いたこ」のこといわば霊媒師。 どちらも実を言えば「あやしい」90%以上は演技とおもわれる。 大谷の永田は、そういいながら、大谷のサークルのメンバーに 決行日はいつにするか、と聞いた。 メンバーは3人しかいない、みんなくらい学生だった。 だいたい、仏教関係の大学でありながら、オカルトの同好会にはいるのは かなりずれている。 メンバーの長髪の男がさめや声でいった・・。 「このさい、かみがものやつらには負けてはだめですから・・なるべくはやくしよう」 もうひとりは、少年チャンピンを読みながら笑っている。 「マカロニほうれんそう、おもしろいですよ!みなさん・・」 もう同でもいいかんじで、話は決まった。 「あさっての午前2時に突入!」 一方、かみがもといわれていた、京都産業大学の心霊サークルのメンバーは 「ひめこさん、調子わるいそうですわ・・なんか、持病のりゅうまちがいたいとか・・」 「おいおい、ひめこさんは20代でなかったのか!」 「いいえ、78歳ですよ!」 「ばかか、あの下宿の階段が上れないじゃあないか、その年では・・」 そういいつつ、霊媒師を呼ぶことをやめた、 「こっくりさんでもよびましょうか?」 「そんなもん、中学生じゃああるまいし・・」 こちらのサークルのほうはまったくまとまらず、話は頓挫した。 一方、失神した二人だが・・いつもの草原に寝転んでいた・・。 北山とみゆきちゃんは、その草原で寝転んでいた。 「あれ、これどこ?夢?」みゆきちゃんは叫んだ。 「おや、おや、ふたりできたのかい?」そういいながら野菊の墓の松田聖子の ようなみゆきからすれば、ひいおばあさんになる「幽霊」が現実の姿で 現れた・・ 「また、ここですか・・・」北山はまたしてもおなじ光景に頭を抱えた。 「もうね、復讐なんて考えてはだめですよ、もう、そういう気持ちは捨てたほうがいい もっとね、建設的に生きないと、いや死なないと、あれ、どっちだ・・ まあ、もう、供養もしたし、お骨もみつけたし・・ いまさら、相手もいないことだしね・・」 といいながら、幽霊のほうを見ると、 「そうだね、そうおもうけどね、巡る因果というものは あなたにも、同志社の学生さんにも、あの組長のおじょうさんにも それぞれの因縁で、こうして出会ったいるのだから、 川の流れのように止められないんだよ・・」 そういいながら、しくしく泣き出した。 気がつくと、二人は下宿で朝まで寝ていた。 ふすまをたたいて、外から声がした。 「北山さんいますか!」 やばい!大家さんがきたのだ!! 「ああ、すこしまって。。ください・・」 あわてて、みゆきちゃんを押入れの中にいれた。 「はい、なにか、・・」 つづく お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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