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カテゴリ:読んだ本のこと
スタンダール(桑原武夫訳)『カストロの尼』岩波文庫、1956年。この小説は初めて読んだ。冒頭から最後まで緊張が続く作品で、途中で止めることができなかった。併収されている二作品(『箱と亡霊』『ほれぐすり』)も読みごたえがある。ただし、いずれも、カタルシスが得られる物語ではない。
トルストイ(中村白葉訳)『イワンのばか』岩波文庫、1966年改版。表題作を含めて九つの民話が収められた一冊。冒頭に聖書の言葉が記されている物語もあるが、宗教の教えを押し付けた本ではない。国や宗教という条件に制限されたものではなく、「人間」という存在の普遍的な姿を描こうとした作品だと感じられる。
ジル・ボルト・テイラー(竹内薫訳)『奇跡の脳』新潮文庫、2012年。脳卒中に襲われた脳解剖学者による本。御自身の体験を描いたものなのだが、発症から治療、さらに回復に至った過程が、鮮明かつ克明に記されている。脳の機能が時々刻々と失われてゆくという事象を自覚している状態にある中で、自らの意志によって記憶を残し、さらに、その記憶を後に呼び出し、この本を著わすことが出来たという点は、驚異的である。
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最終更新日
2024年02月11日 19時39分03秒
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