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カテゴリ:読んだ本のこと
司馬遼太郎、上田正昭、金達寿の三氏の編集になる、座談会の記録。中公文庫の四冊。『日本の朝鮮文化』、『古代日本と朝鮮』、『日本の渡来文化』、『朝鮮と古代日本文化』。 鄭貴文氏、鄭詔文氏というご兄弟による「日本のなかの朝鮮文化」という雑誌に掲載された座談会を中心とするもので、四冊の単行本として、中央公論社により、1972年から1978年にかけて刊行されている(中公文庫は、四冊とも1982年刊)。座談会は、上記の編集者お三方が毎回参加というわけではなく、種々の分野の方々に参集頂いて、各地の遺跡巡り等も併せて実施されている。
多くの参加者各位からの発言は興味深い。現代の感覚では、国対国という見方をしてしまうが、「国」というものが完成する前の、地域間の交流という視点が重要である様だ。上田教授の解説は、同教授の著書『帰化人』、『日本神話』、『大和朝廷』等に述べられた内容の紹介ともなっている。対馬の海神神社には新羅仏や新羅鐘があるとのこと。神仏習合であり、おもしろい。金氏による、朝鮮語に関する解説が親切である(例えば、神社名にある「許曽」は「居世」で、朝鮮語での尊称とのこと。これが後に日本では神社、神宮の意味に転じた由)。
いずれの座談会も、結論をまとめることよりも、現状把握や将来に向けての方向設定を行うために開かれたという性格が強いように思える。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024年08月04日 19時08分35秒
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