ドワーフ・ペンシル ペンシルフィッシュの仲間vol.01
学名:Nannostomus marginatus Eigenmann,1909通称:ドワーフ・ペンシル体長:2.5cm分布:アマゾン河中下流域飼育:★★(普通)繁殖:★★(普通) 今日から新シリーズに突入です。今回取り上げるグループはペンシルフィッシュの仲間!そうです、さかなおやじが最も好きな魚の一つでもあるんです。その一回目は、数あるペンシルの中でも私が最もお気に入りのドワーフペンシルの登場です。 ドワーフ・ペンシルは体長が2.5cm前後とペンシル最小のアンドゥゼィ種には負けますが、それに次ぐミニチュアサイズのペンシルです。黄色味の強いボディにブラックストライプが走り、各ヒレには鮮やかなレッドチップが存在する、小さいながらも実に可愛らしくそして美しい魚です。基本的には丈夫な魚なので、塩素中和しただけの飼育水でも飼育可能ですがやはり弱酸性の水質で飼育するとより美しい体色になるようです。エサは、人工餌でも喜んで食べてくれるため特別な配慮は必要ないでしょう。 そして、ドワーフペンシルの最大の美点は何よりも温和な事でしょう。例えばトリファペンシルなどは色彩面だけから言うとドワーフペンシル以上の美麗種かもしれませんが、何しろ気が強くていけません。同種間であまりにも激しくバトルするため見ていると嫌になってくる事さえある程。その点ドワーフペンシルならば、オス同士多少の小競り合いはしますが互いのヒレがボロボロになるような激しい争いはしないから見ていても安心です。 また、ドワーフペンシルのもう一つの美点は繁殖させやすい事でしょうか。オスメスの判別も比較的簡単で、オスのほうが体色が鮮やかでサイズがメスより一回り小さい事は他のペンシル同様ですが、一番確実なのは尻ビレの赤い模様に注目する事でしょう。これが鮮やかにくっきりしていればオス、メスが極僅かしか赤く染まる部分がありません。 そのような性差を明瞭にしたペアを水草が繁茂した小型水槽に収容していれば、かなり簡単に繁殖させる事が出来ます。産卵方法はペアで水草の茂みなどに透明で結構大き目の卵を産み付けるタイプで、産卵後は両親が卵の保護をするわけではないので、産卵行動が終了した時点で親魚を繁殖水槽から取り出しておいたほうが無難です。 ・・・とここで本当はドワーフペンシルの稚魚の写真をアップする予定だったのですがゴールデンウィーク中にせっかく繁殖させたドワーフペンシルの稚魚達は、ここ2週間ほどの激務の間にすっかりと姿をお消しになられました(苦笑)。これが成魚であれば2週間くらい餌なんて食べなくても餓死する事などないのですが、こと稚魚に関しては一日でもエサが欠乏すると即致命傷となってしまいます。特に、初期の稚魚はブラインシュリンプ等の生きたエサしか食べてくれないため、毎日ブライン沸かす事が出来ない状況では育成は難しいかもしれません。 ってここまでは、至極まっとうなドワーフペンシル論でしたぁ~(笑)。でも、実はドワーフペンシルの世界はもっともっとディープな部分があるのでした。そのあたりについては明日詳しくお話いたしましょう。何しろ、明日の朝までにドイツにかなり大量の日本のアクアホビーのマーケットリサーチ資料を作成しメール送信しなくてはならないので、これから徹夜です(笑)。なんてったって、日本語で資料作る訳にはいきませんから、手間も2倍3倍です。なんだか、独立したら結構時間的余裕があると思ってたんですが、もしかするとサラリーマン時代の方がずっと楽だったかも?