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Manachan's World-東京下町日記

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2005年04月16日
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大連にいる私のチームメートが、昨日から突如、「ジェレミー」と名乗ることになりました。彼はもちろん中国人ですが、アメリカ人やインド人との意思疎通に便利なように、英語名をつけた、というわけなのです。推測するに、一昨日行われたアメリカ人との電話会議の後、にわかに思いついたアイデアなのでしょう。

ですが、彼がいきなり「ジェレミー」になっても、私は以前と同じく、彼のことを中国名(本名)で呼び続けます。だいたい「ジェレミー」なんて、違和感ありまくり。こっぱずかしいです・・・

私の職場(IBM中国)では、中国人スタッフの大部分が英語名を持ち、メールのやりとりも英語名で通しています。もちろん、苗字は中国のものを使いますから、「ロバート陳」とか、「クリスティーナ張」みたいになるわけです。かくして、我が大連オフィスは、「ティナ」、「ココ」、「シンディー」、「ロジャー」、「サイモン」、「ジェイソン」など、英米系の名前が溢れ、ものすごいことになっています。

とはいえ、うちの職場は、英米人なんて皆無。誰もが、「小学校の時、同じクラスだった関根君」みたいな東洋顔してますから、日本人の感覚で言えば、「お前、そのツラでロジャーかよ!」と、ツッコミの一つも入れたくなるのですが、でも彼らは真剣です。マジで、そういうことをやっているのです。

私が面白いと思うのは、子供の頃から英語圏で育ったとか、或いは現在英語圏で暮らしているアジア人が便宜上英語名をつけるならともかく、海外の「か」の字も知らない、完璧ドメスティックな中国人までもが、外資系企業に入ったのを機に、競って英語名を名乗りたがる彼らの言語習慣と、その背後にある精神構造です。

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多国籍企業IBMは、アジア各国にオフィスを持っています。そこで働くアジア人たちが、英語名を名乗るか否か?・・・これは、なかなか興味深い文化人類学的テーマだと思います。

まず東の方からいうと、日本人と韓国人は、英語名を名乗らず、本名で通す人が圧倒的です。とはいえ、日本語名の場合は音素が単純で外国人にも発音しやすいらしく、わりとスムーズにフルネームを覚えてもらえるようです。一方、韓国語名は音素がもっと複雑で、外国人にとって発音が結構難しい。そんな場合、外国人(特にアメリカ人)は、イニシャルで呼んだりします。たとえば、韓国人「ヒョクジュン」(HyeokJun)さんの場合、「エイチ・ジェ-」(HJ)と、イニシャル2文字で呼ばれたりします。

もう少し西へ行って、中国人になると前述の通り、英語名をつける人が圧倒的に多いわけですが、ここで見方を変えると、お隣の韓国人との対比が非常に興味深い。

中国人と韓国人の名前は、非常に似ています。たとえば、「ヨン様様様」の下の名前は、「ヨンジュン」(勇俊)。これを中国語(北京語)読みしても「ヨンジュン」です。ここで、仮に「ヨンジュン」という同名のIBM社員が二人いて、一人は韓国人でもう一人は中国人とします。韓国人の「ヨンジュン」は、英語名など名乗りませんから、アメリカ人の前でも"YongJun"で通し、その結果「ワイ・ジェー」(YJ)などと呼ばれたりします。一方、中国人の「ヨンジュン」は、最初からアメリカ人っぽく「チャールズ」みたいな名前を名乗るわけです。本名が同じなのに・・・

私はかつて、中国人がここまで英語名をつけたがる理由は、「声調」にあると思っていました。中国語には、最低でも4つの「声調」があって、同じ発音でも声調が違えば全く違う意味になってしまいます。外国人が彼らの名前を、声調も含めて正しく発音することは非常に難しいですから、中国人としては、外国人にそんな面倒臭いことを要求するよりも、最初から英語名を名乗ってしまった方がラクだ、みたいな気分があるのかもしれません。

ところが・・・中国の南に接するベトナム人になると、なぜか「本名」派が多くなるのです。中国語と同様、ベトナム語には6つも「声調」があって、外国人が発音するのは非常に難しいのにも関わらず、「グェン・ヴァン・ラム」とか「トゥルオン・リー」みたいな本名を、アメリカ人の前でも名乗る人が多いようです。

もっと西に行って、タイ人やインド人になると、今度は、「名前がおそろしく長い」という問題があります。特にインドでは、ヒンドゥー教の神様の名前を3つも4つもつなげちゃうもんだから、アルファベット表記すると50文字を超えてしまう!という、すんごい名前を持つ人もたくさん存在します。日本一長い駅名、南阿蘇水の生まれる里白水高原よりもっと長いですから、当然、フルネームを外国人に覚えてもらうことは不可能。

そこで、彼らがどうするか?というと、短く縮めるんですね。フルネームの前5文字をとったり、後ろ4文字をとったり、神様の名前のイニシャルだけとったりと、パターンはさまざまですが、彼らはそうやって、英語名を名乗らずできるだけ本名を生かそうと、いろいろ苦心しているようです。

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このように、アジアの各国では、名前の名乗り方にもそれぞれ「お国柄」があることが分かります。比較しつつ見ていくと、やっぱり中国人の「英語名志向」というのは、かなり目立つと思いませんか?本名と全く関係のないアングロサクソン名を、何の抵抗もなくつけてしまう彼らの姿に違和感を覚えつつも、その「思い切りの良さ」、「気っぷの良さ」(?)に、羨ましさをちょっとだけ感じたりもします。

私が英語名をつけるとすれば、たぶん「マーク」(Mark)かな?私は名前が「マナブ」だから、子供の頃「マー君」と呼ばれていました。それに一番近い英語名というと、「マーク」になるわけです。

しかし、「今日から、俺の名前はマークになった。マークと呼んでくれ!」なんて言うと、爆笑されるのがオチだから、当分、やめときます。





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最終更新日  2005年04月16日 11時42分19秒
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