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カテゴリ:米国いなか暮らし
ここ米国ノースカロライナ州ローリーに来て以来、もうすぐ1ヶ月が経とうとしています。ここは気候もいいし、物価も安くていい所なんだけど、それでも私は、この街には長く住めないと思います。東京の郊外で育った私にとって、ここは田舎すぎて、退屈すぎて・・・
だいたい、アフター5に何もやることがない!やたらデカいだけのショッピングセンターに行って、あまり旨くないメシを食べるか、或いは野山を歩き回るか、この二者択一しかないのです。街に出ても、全然華やかじゃないし、エンターテインメントもロクにないし、私が独身であったなら、本当に自分を持て余しそうです。 ところで、私はどうしてここを「田舎」と感じるのでしょう?よく考えれば、ここは腐っても超大国アメリカのはず。フリーウェイが縦横に走り、ショッピングセンターも凄いハイテクじゃないですか?おまけに世界一流の大学がいくつもあるし、Raleigh、Durham、Chapel Hillを含めた都市圏人口は120万もいる・・・それなのに、どうして田舎だと思うのでしょう? それは多分、「人口や建物の密度が少なすぎる」からだと思います。この一帯はとにかく広大な面積に、建物や道路網が疎らに存在し(注.建物自体は日本の間隔でいえば巨大)、あまりに集中度が低いために、全体的な印象としてはスカスカに見える。言葉を換えれば、「密集によるエネルギー」が全く感じられないために、全然都市らしく見えないばかりか、寂れた街に見えてしまうのです。 私は日本(アジア)で育ったからこう思うのかもしれませんが、都市というのは、「密集してナンボ」という気がします。狭い空間に夥しい人間が溢れ、思い思いの活動をするから活気が出て、エネルギーが生まれ、雰囲気が都会らしくなる。雑踏こそ、生きた都市の証だと思うのです。 密集度が都市らしさをつくる・・・一つ例を挙げますと、私の郷里・千葉県には、「県下の二大繁華街」と呼ばれるものがあります。一つは県都・千葉市の千葉駅前、もう一つは県北の中心都市・柏の駅前です。あえてランキングをつければ、千葉がNo.1、柏がNo.2になると思います(商業地価でも、千葉が1位で柏が2位)。 【千葉駅前】(千葉市) http://lovechiba.hp.infoseek.co.jp/chiba.htm 【柏駅前】(柏市) http://lovechiba.hp.infoseek.co.jp/kashiwa.htm この二大繁華街は、全く違う表情を持ちます。千葉市はさすがに県都だけあって、中心街は道路も広く(片側二車線が当たり前)、駅舎は巨大でその周辺にオフィスビルやデパート、官公庁が並び、県内の他都市と比べて、堂々とした「中心都市」の風格があります。あと繁華街の広さは、県下でダントツのトップです。 一方、柏の繁華街は、全く雰囲気が違います。ここは新興都市で、道路や鉄道駅などのインフラが貧弱なまま人口が激増した所ですから、駅周辺の車道は片側1車線しかなく、歩道も概して狭く、そこをいつも夥しい人数が歩くからまさに雑踏!写真にみるように、駅舎とペデストリアンデッキにもいつも人が溢れています。 千葉と柏、何が違うのか?・・・ぞれは密集度です。柏から千葉に行くと、人通りに対して道路や繁華街が広いがゆえに、かえって「スカスカ」に感じる。逆に千葉から柏へ行くと、駅周辺は何もかもがギューッと密集しているように感じる。 で、どちらの街が都会っぽいかというと、たぶん柏だと思います。柏の中心街は狭い地域に人通りと建物が集中して、良くも悪くも都会らしい巨大なエネルギーを発している。逆に千葉の中心街は広すぎて、密集のエネルギーが大空間に分散してしまっている。そのため、柏はまるで東京都内の街のような印象があるけど、千葉はむしろ、「巨大な地方都市」の印象に近くなる・・・ たとえ話がすっかり長くなってしまいましたが、要は建物や人口の密集度が「都市らしさ」をつくるのだと思います。 話を元に戻しますと、退屈な当地のアフターファイブは、天気がよければ野山を歩くに限る!昨日行ったWilliam B. Umstead州立公園は、なかなか良い公園でしたよ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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