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カテゴリ:万年筆
少し間が空きましたが「高級万年筆の文栄堂」での買い物レビューの続きです。
前記事:文栄堂での買い物1 パイロットの万年筆「プレラ」とコンバーター これも、去年の買い物で「ペリカン」の「トラディショナル M200」と言う万年筆です。 「ペリカン」と言えば、万年筆愛好家の間では評価が高いドイツの文具メーカーで、「モンブラン」のライバルと言われていますが、「モンブラン」とは違って、数千円程度の安価な万年筆からラインナップしています。 この万年筆が、私にとって初めての「ペリカン」になります。 本当はフラッグシップモデルである「スーベレーン」シリーズの「M800」を狙っているのですが、その前哨戦と言うことで・・・。 「トラディショナル」シリーズは、ステンレスペン先を採用した「スーベレーン」の廉価版にあたります。基本的なデザイン、造りは「スーベレーン」を踏襲しています。 買ったお店:高級万年筆の文栄堂 買った商品:ペリカン トラディショナル M200 万年筆【ボトルインクセット化粧箱&スーパーシェリフ 付】 マーブルグリーン ペン先:F 価格:8,925円 文栄堂の価格は、激安と言うわけではないのですが、その代わり、ボトルインクがセットになった化粧箱(GV-300)に収まっています。 セットのボトルインクの色は選択できるので、定番の「ロイヤルブルー」を選びました。 店によっては、インクが付属しない箱に収まっている事もありますね。 軸は、樹脂製でグリーンのマーブル模様が綺麗です。 クリップやトリムなどの金属部分は、金メッキが施されています。 サイズは、かなりコンパクト。 しかも、樹脂製と言う事もあり、凄く軽いですね。 重量は違いますが、サイズは「スーベレーン M400」と同じです。 長さ:124mm 直径:13mm 重さ:10g コンパクトで軽いので、ガンガン、持ち歩いて使える万年筆です。 キャップは、螺子式になっています。 嵌合式のキャップと比べると、取り外しが面倒になり、さっと書けないというデメリットがありますが、あまり回さなくとも着脱できるので、それほど負担ではありません。 密封性に優れ、ペン先の乾きを防止するメリットがあります。 キャップには、「PELIKAN」、「GERMANY」の刻印があります。 クリップの形は、ペリカンがモチーフです。 天ビスには、トレードマークのペリカンの親子が・・・。 残念ながら、プリントなので高級感はありませんね。 キャップも軽量なので、キャップを尻軸に付けても、重心を感じ難いほど軽いのですが、扱いに難いと言う事はありません。 軸の一部が半透明になっており、一応インクが見えますが、少し暗い場所だと見難いですね。 この万年筆の最大の特徴は、軸内にピストン式のインク吸入機構を内蔵する「ピストン吸入式」を採用している点です。 いつもの様に「コンバーター」は使いません。 「ピストン吸入式」は、インクの容量が大きいというメリットがあり、モンブラン等のメーカーでも採用されていますが、どちらかと言えば、高級モデルに使われることが多く、この価格帯の万年筆では珍しいと思います。 尻軸のツマミを回して、胴軸内のピストンを上下させてインクを吸入します。 ペン先は、ステンレス製で23Kの金メッキが施されています。 装飾は無く、「Pelikan」と言う文字とトレードマークのペリカンの親子が刻印されています。 ペン先のサイズを表す「F」の刻印もあります。 最後に、恒例の汚い字の試し書きです。 インクは、付属のペリカン4001 ロイヤルブルーを使ってみました。 使用した紙は、ロディアのブロックメモです。5mm方眼が入っています。 比較として、1行あけて ・パーカー ソネット K18 Fニブ ・ラミー サファリ EFニブ ・パイロット プレラ Mニブ でも書いてみました。 太目のFかと思っていたのですが、そんな事はありません。 意外に線が細いので驚きました。 やはり、ペン先は、それなりに硬いですね。 若干、弾力はありますが、柔らか目ではありません。 インクフローは、けして良いとは言えませんが、適度に調整されているようで、文字が擦れることはありません。 インクで滑りが良い感じではないのに、結構、滑らかに書けます。 インクフローが良いため、書き味を誤魔化されている感じのする万年筆もありますが、この万年筆は、そう言うレベルではなく、普通に書き易いと思います。 ただし、滑らかに書けるという点では、同郷の「ラミー サファリ」の方が上かな。 「M200」の場合は、僅かに紙との抵抗を感じます。 紙との抵抗は「ラミー サファリ」でも感じますが、「ラミー サファリ」の方が、若干インクフローが良いのか、EFニブでもインクの上を滑っている感じがしますね。 蝋を塗った紙の上で書いているような感覚です。 「M200」の場合は、インクの上を滑っていると言う感覚が無いとも言えないのです、何かちょっと違うんですよね。 上手く、表現できません。 そう言えば「パイロット プレラ」にも「ラミー サファリ」と似たような滑らかさがありますね。 誤解がないように書いておきますが「M200」よりも価格が安い「ラミー サファリ」や「パイロット プレラ」の方が優れていると言う意味ではなく、単に書き味の微妙な差です。 しかも、同じ条件(ペンポイントの太さ、インクの種類)で比較している訳ではないので・・・。 「ラミー サファリ」や「パイロット プレラ」は、確かに低価格で、書きやすく、お買い得だとは思いますが、「M200」も実売1万円を切るモデルなのに、ピストン式吸入機構を内蔵し、書き味が良い万年筆に仕上がっているので、コストパフォーマンスは高いと思います。 オマケで「ペリカン スーパーシェリフ」と言う変わったペンが付いて来ました。 「ペリカン スーパーシェリフ」は、万年筆で書いた文字を消せる不思議なマーカーペンです。 貰ったのは「ペリカン4001 ロイヤルブルー」が消せるタイプのM。 マーカーのサイズは、F、B、Mの3種類があり、他の色を消せるタイプもあります。 基本的に「ペリカン4001 ロイヤルブルー」専用ですが、それ以外の他社のインクでも消せるものがあるみたいですね。 一度、スーパーシェリフを使った箇所は「ペリカン4001 ロイヤルブルー」で書けなくなります。 しかし大丈夫、反対側には、ロイヤルブルーに近い色で書ける水性ペンが付いていますので、これを使って消した箇所を訂正して行きます。 オマケで貰ってしまったものの、個人的には、これは使わないと思います。 「トラディショナル」シリーズには「M200」より更に一回り小さい「M150」と言うモデルもあります。 値段は「M200」より、更に安いですが、「M200」同様にピストン吸入式の採用する本格的な万年筆です。 カラーが1色しかないのが残念ですが、手帳用に欲しいですね。 以上で、文栄堂での買い物分のレビューは終わりですが、年末に購入した商品のレビューは続きます。次回で完結です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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