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カテゴリ:活字
Minette Walters "The Devil's Feather"
現代英国ミステリー界の女王と称される、ミネット・ウォルターズの11番目の長篇。 ロイター通信社の女性記者、コニー・バーンズが、傭兵のキース・マッケンジーに監禁、陵辱され、開放された後はマッケンジーの影に怯えつつも復讐の炎を燃やし、ロンドン郊外の村、ウィンターボーン・バートンに隠棲。 以下、ネタバレあり。 序盤から中盤にかけては、細身ながら逞しい変人だったはずのジェスが、終盤では聡明で心根の優しい小柄な女性に。同じく、粗暴で筋骨逞しい大柄な男だったはずのマッケンジーが、さして大きくもない臆病な卑劣漢に。 作者は丹念に心理描写を重ねて、読者の思い描くイメージを変換させる。ここが醍醐味。 評判通りのおもしろさではあるが、作者が女性だからなのか陵辱場面を具体的に描写していないので、コニーの恐怖心や復讐心が伝わってこないきらいはある。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2015/07/31 06:11:49 PM
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