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マックス爺のエッセイ風日記

2021.11.30
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~沖縄の離島と聖地(その1)~

              

 NHKで首里城の復元に関する番組を観たことで書き始めたこのシリーズも今日で8回目を迎えることになりました。45歳から3年間沖縄に赴任し、沖縄を去ってから30年近く経ちました。その後も仕事や観光やマラソンで20回以上沖縄を訪れて各地を巡った思い出が尽きません。特にリュックを背負って4年かけた「沖縄本島単独一周ラン」の記憶が鮮烈です。今回は離島の聖地について記します。

    久高島

 沖縄本島最南端の知念半島の沖合にある小島が「神の島」久高島です。私は職場の仲間と一緒に島に渡りました。今は島の真向かいの港からフェリーが出ていますが、当時は馬天港でした。この島の神秘性や神行事のことは本を読んで知っていましたし、その後最大の神行事「イザイホウ」の動画を観ることが出きてラッキーでした。昭和53年が最後のイザイホウになったからです。

                      

 岡本太郎が島の人に無理に頼んで見せてもらったという風葬墓。岡本を案内した島人(しまんちゅ)がその後狂死したことも私は知っていました。島の印象は詩に書きましたが、今回ネットでその画像を検索するとヒットしたのが上の写真です。奥に2人の人が見えます。勝手に行ったのか、案内してもらったかは不明ですが、私が風葬墓の白骨を目にしたのは1回だけ。それも偶然のことでした。

   

 これは沖縄本島の北にある伊是名島の伊是名城です。見事な三角形の山は、日本でも聖なる山の特徴です。島へは今帰仁村の運天港からフェリーで渡ります。右が城跡ですが、見事な石段と石垣がありますが、私には巨大な風葬墓に見えます。きっと背後の崖の下に洞穴があり、そこが本来の聖地、あるいは古い時代からの居住跡があったのではと思います。

 不思議なことにこの小さな島から英雄が出ています。その一人が第二琉球王朝を興した金丸(後の尚円王)です。彼は田の水を盗んだと島人に疑われて島を出たと言われています。後に琉球王となった人物にそんな噂があるのは変な話です。きっと彼の家系は九州南部から来た倭寇だったと私は推察しています。彼の本名、文武に優れて首里城に出入り出来たことの点からです。

  

 これは伊是名島の奇観「陸ギタラ」(手前)と「海ギタラ」(後方の海中)で、とても不思議な印象を受けました。共に絶壁の頂上には「祭祀址」が残っているみたいです。嶺や山上の岩に神が降臨するのは内地も一緒で、北方民族の神話の特徴です。またこの景色を観た松山の美しさにも驚いたものです。ゴミ一つ落ちてない、まさに神の島に相応しい厳かさでした。

                

 これは「神アシャギ」と呼ばれる伊是名島の聖地の一つです。「アシャギ」の語源は「足上げ」で、つまり神様が憑依(ひょうい=寄り付く)する場所を意味します。この原始的で床もないようなわらぶき小屋が、神社の原型だったのでしょう。何もなく素朴だからこそ感じる厳粛さ。尚円王となった金丸の実姉の「伊是名ノロ」も、きっとここや城で琉球王国の安泰を祈ったことでしょう。

  

 ここは沖縄本島勝連半島沖の浜比嘉島。今では「海中道路」から枝分かれした橋で連絡していますが、昔は屋慶名港からフェリーで渡りました。島には沖縄の始祖神であるアマミチュー(アマミキヨ)の墓と称されるものがあります。上の写真の小島にありますが、私が島を訪れた頃は、まだコンクリートの道はなく、海岸から眺めるばかりでした。私が風葬墓探しを断念したのも実はこの島でした。

                 

 これはアマミキヨが妻シネリキヨと暮らしていたと伝わる洞窟「シネリチュー」へ向かう参道です。こちらはお参りした記憶が残っています。やはりとても不思議な感覚を受けたものです。この島には沖縄の他の地区とは異なる氏名が多いと聞きます。九州南部の倭寇が沖縄本島の東海岸沿いに南下したことを物語っているように思います。沖縄本島北部の東海岸にも日本の姓が多いとされるのと同様です。

  

 アマミチューの墓か、シネリチューの洞窟かは不明ですが、両者はごく近い場所にあります。浜比嘉島には「浜」と「比嘉」の二つの集落があり、島には「シヌグ」と呼ばれる棒を持って戦う伝統行事があります。シヌグの語源は恐らく「凌ぐ」。現地の島民と後からやって来た倭寇が戦った名残ではないかと私は推測しています。私の沖縄への想いは、30年経っても未だに胸の奥で煮えたぎっています。
<不定期に続く>






Last updated  2021.11.30 00:00:10
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