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2010年12月10日
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カテゴリ:惚れ薬
桑田屋が話し終えたのはおよそ昼九つ、正午頃になります。

その頃吉之助は兄との約束通り、桑田屋から届いた例の弁当を
携えて四谷御門近くの樋津家屋敷に到着しています。

庭園だけでもゆうに三千坪はある敷地内には、池もあれば築山
もあり菜園もあるといった具合で小川すら流れています。
そしてこの敷地内には家老の住まいから、他の家来たちの住む
長屋までもがあるのです。

真っ先に実家に戻った吉之助は正装に着替え、いささか緊張の
面持ちで乾家老宅を訪れました。

  松シルエット.jpg

家宝紛失の件以来すっかり元気をなくしていた忠臣の乾家老
ですが、吉之助が正装で現れたことを聞くや

『さては御刀が見つかったか』
『それとも憎っくき黒井めをひっ捕えたか』

と、たちまち相好を崩しました。
そんな具合に乾家老の頭の中は宝刀と黒井半介のことで一杯
になっていますから、

「御家老様、お喜びください。
 ついに御依頼の薬が出来上がりました由、申し上げまする」

という吉之助の言葉が咄嗟には理解できずに、鳩が豆鉄砲を
食らったような顔つきになりました。

乾家老のそのポカンとした表情が、吉之助の目には間の抜け
たものに映った事は否めません。


   ・・・・・・・惚れ薬(五十五)四日め


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最終更新日  2010年12月11日 05時19分05秒
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