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過去、いま日本株を買えば絶対に儲かりますよ!と言った財務大臣がいた。
竹中平蔵氏である。 この発言はかなりのインパクトがあったので今でも忘れられない。 当時の僕達投資家はこの発言前から日本株がとてつもなく安値で放置されているのを知っていたので、この発言は財務大臣の本音だろうと分かっていた。しかし、財務大臣がこのような発言をするという事は衝撃的だった。マスコミは否定的な発言を殆どしていなかったように記憶している。 その後、2004年から株価は外資の流入による大暴騰を演じた。 同時に、外資参入しやすい仕組みが色々整えられた。それらの中には明らかに日本国民の利益を損なう政策も少なくなかった。 随分と株価が上がった後で、株式購入を薦める特集をするマスコミが多くなった。その後暫くすると株価は下落に転じた。 こんな発言をする大臣は二度と表舞台に出て欲しくない。そのように思っていたが、この竹中平蔵氏は現在の安倍政権のブレーンである。 竹中平蔵というコテコテの新自由主義者を政策決定の中枢に置いている安倍政権は、徐々に新自由主義よりの政策を取るようになっている。最近はそれを余り隠そうとしなくなったように感じる事が多くなった。 新自由主義の政策は、民間の力を活用し経済を成長させよう、関税などのあらゆる障壁を撤廃させよう、国内資本を全世界に向けて活用しよう、というようなものが中心。国内に目が向いていないので、日本国民全体の幸せを願うのではなく、競争による実力主義で成功者により報酬を与えようと考えがちになる。 先日、驚きのニュースが飛び交いました。 安倍首相が「明らかに今の日本は買い」であるとメリルリンチ日本証券の投資家向け会合で発言したというのです。それも、強く。明確に。 この会合出席者は主に海外投資家向けで、「規制改革を突破口にして、そのポテンシャルを十分発揮させる」とも発言。「今がチャンスです」と3度も強調したとのこと。誤報じゃないのかと思い調べて見ましたが、どうも本当のようです。 海外投資家に日本への投資を呼び込む為に、首相が日本株は買いだと主張したのです。この発言にはまだ色々と煽りの言葉が続きます。もう書くのも嫌なので割愛しますが、驚きでした。ありがたい事に首相は「投資は他人よりも半歩先んじることが成功の秘訣」と投資の秘訣まで伝授しています。こんな発言をする首相が現れるとは信じられない。日本史上初の煽り屋総理です。恥ずかしい。日本国民として、現代だけでなく過去の日本国民に対して恥ずかしい。 竹中平蔵氏の影響があったのかもしれません。側近の官僚の影響があったのかもしれません。 しかし発言の責任を負うのは安倍首相です。この発言で、一体誰が恩恵を受けるのか。 日本には腐るほどのお金があって、使い道がなくて困っているのです。根本的に、わざわざ外資を呼び込まなくても良いのです。 「明らかに今の日本は買い」で「今がチャンス」と何度も強調するくらい自信があるなら、それは自国民に対して発言するべきでしょう。勿論、国内向けでさえそんな発言をするのは賛同しません。世界最強のインサイダー。日本首相が海外投資家に向けてインサイダー情報をばら撒きました。 いつか視たセピア色の景色。最初に書いた竹中平蔵氏の「絶対儲かります」発言です。当時小泉政権の財務大臣だった竹中平蔵氏は、いま安倍政権で首相の傍に居て政策決定に影響を与えています。 実は、安倍首相が外国の投資家に向けて日本株買いを薦める発言したのはこれが初めてではありません。 6月にロンドンでも発言しています。再犯。確信犯です。 恥ずかしい、と、情けない、が合わさったこの感情。上手く表現できません。 語彙力のなさが悔やまれます…。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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