テーマ:落語について(2340)
カテゴリ:落語
上野広小路亭へ。
前座は夏丸君。梅橋ものばかり演っていたと思ったら、今日は何と「課長の犬」。故・春風亭柳昇が演っていたもの。なかなかいいじゃない。前途有望だね。まだ入門1年半ですよ。もう一人前座は朝夢君。「ろくろ首」だが、前半を端折ったので、主人公がどうも与太郎ではない……ところが、結婚が決まったら与太郎だった。落語国の与太郎としてはまともすぎる。落ちは、 「もう戻らないと思って締め切ってやしませんか」 「いや、お前の帰りを首を長くして待っているだろう」 というもの。与太郎でなく演っている人もいるから、名前を変えたら十分いける。 健太郎の「桃太郎」。親父の台詞があってから寝てしまうまでが速過ぎて、落ちが生きていない感じ。快治の「青菜」。青菜って何だろうというのが判らないのだが、上方では「固うしぼって胡麻でもかけて」という台詞がある。それを彼は「鰹節かけて持ってらっしゃい」と言った。青菜って本当は何なんでしょうね…… コントD51が絶好調、後輩のコントが勉強に来たし、私の差し入れもあったし……内容はオレオレ詐欺もの。紅姐さんの「四谷怪談」の後、金遊の「小言念仏」、単調な「南無阿弥陀仏」の繰り返しが単調になって、あるいはくどくなって面白くないことが多い。泥鰌(ドジョウ)を買って料理ができあがるまでよく引きつけている。美由紀ちゃんの歌と踊り、1年半前は裾が乱れてドキドキしたけど、今はさばきも上手。仲入前は雷蔵の「佃祭」、マクラで落ちの梨を説明、そのまますんなり噺に入って、人を助けたけれども記憶はしていないという好人物をよく描いている。ここでうならせ、葬儀の現場で笑わせ、一気に与太郎の落ちまで聞かせる。お見事! 錦之輔は「同窓会」。主人公であろう人物は個性的だが、周りの3人はインパクトが薄い。まあ、主人公の個性だけで十分聞かせる。若倉健も生き生きとしている。その後の寿輔がたんたんと静かに枕を語って雰囲気を変えたが、「釣りの酒」の本筋に入るといい調子。栄馬は何と! お正月の「かつぎ屋」。権助の井戸から雑煮を祝う場面をじっくり。帳付けで名前の省略が縁起の悪い言葉になる部分を積み重ねて、最後は「とむらい」、何と「トム・クルーズが来日」、盛り上がった雰囲気には合う落ちでした。 遊二郎さんの曲芸をはさんでトリは円遊の「なめる」。せっかくの芸なのに、一番前で邪魔をするおじさんが出た。遊二郎さんの芸の間も禁止されている写真撮影をフラッシュ炊いてやっているし、トリだよ、その最中にトイレに行って戻ってくる、松葉杖をついているからという同情で我慢していたが、噺の最中にプログラムを読んだり、明らかな妨害行為に円遊さんも注意したが、このおじさん一人で雰囲気を壊していた。そんな中、調子のいい男と、相手の娘をしっかりと演じていた円遊さんに拍手。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2004.08.12 21:14:41
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