テーマ:落語について(2146)
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「17日(火)、柳家喜多八師匠が亡くなりました。享年66歳。ご冥福をお祈りします」 「黙祷」 「高座では育ちがいいから性格が暗いというのを売りにしていた」 「はい……写真は随分雰囲気が違いますね」 「サービス精神も満点、お酒が好きで……ちょっと多すぎたようじゃが」 「はい」 「写真は2003年8月10日の円朝祭。ビヤガーデンをやっていた」 「お店ですか……本人が飲んでませんか」 「そう。酔っ払ってグダグダ。噺家さんが焼いた素焼きのジョッキがあって、それを持って行くと、半額になる」 「ケチな大家さん好みだね」 「それで持って行ったら、師匠、『あいよ』って、用意してあるプラスチックのグラスに……」 「あれ……」 「『師匠、こっちだよ』って言うと、『あ、そうか』ってんで、そちらにも一杯」 「二杯ですか」 「それで『で、いくら出せばいいの』と尋ねたら、『いいよいいよ』ってんで……」 「本当にいい加減ですね」 「ということで、この記念写真」 「ほう」 「これは2010年8月28日。蜃気楼龍玉君の襲名披露宴で」 「何やってるんですか」 「愛を確かめ合っている」 「はいはい」 「ということで、身近な師匠がこのところ立て続けに亡くなって、寂しい限りじゃ」 「すぐ大家さんも参りますので」 「そうじゃな」 「あれ……」 「さて、これからは弟子のろべえ君を応援しよう」 「はい」 「弟子は一人だけ……面倒くさいっていうので、弟子にも自分でやれって、ほとんど指導してくれなかった」 「それであんなのが出来上がったんですね」 「弥次さん喜多さんの洒落で、喜多八の弟子だから弥次郎兵衛……」 「やじろべえですか」 「半人前なのでろべえだけになった」 「なるほど、噺家さんらしい洒落ですね」 「雑誌『東京かわら版』で、落語界一のイケメンに選ばれた」 「あれで」 「まあ、それで間もなく真打という時期にこれはショックじゃな」 「応援して行きましょう」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2016.05.22 08:04:00
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