テーマ:落語について(2342)
カテゴリ:落語
「あ」で始まる落語、105席で完了。番号で61が抜けましたが73がダブっていたので、総数は変わりません。今回から「い」に入ります。
娘に向かって、「お前、嵐民弥と何かあったか」 「そんなことを聞くなんて……お前さん、嵐民弥と何かあったの」 不思議なのは、上方でも同じストーリーなのに,「東京ではバレとして扱っているそうである」と書かれている。民弥が皆と関係を持っているのに……謎を解く鍵は、最後のやり取りにあるのかもしれない。娘に尋ねると母の方をちらりと見て「はあ、いいえ」、母に尋ねると娘の方をちらりと見て「はあ、いいえ」、亭主に聞くと、とぼけた顔で「はあ、いいえ」という。つまり、上方では心理劇であり、バレではないと思っているといういうことだろうか……そのくせ上方の速記には「おまえ様、さっきから尻をいたがってるけど」って全く無駄な台詞がある。 東京の方は、お尻を押さえるだけで大爆笑になる。こちらの方が出来がいいと思う。 尚、原作は天明3年頃の『間女畑』の「御比丘尼」で、馬子が最初から比丘尼を狙って家に連れて行く。寒いから娘と抱き合って寝ろというが、これが比丘尼に化けた男だった。気付いた娘を無理矢理に抑えつける。無理にイカされて部屋を出ると、母親が様子がおかしいので尋ねると「フフフン」とはっきりしないので、比丘尼の部屋に見に行く。比丘尼はまだ元気で、そのモノを握らせる。母親は亭主のよりも立派なのに驚くうちに抑えつけられ、何度も何度も付きのめされる。娘にどうなさったと言われて「フフフン」。そこへ亭主が馬の世話から戻り、どうしたかを訪ねると二人して「フフフン」。確かめに比丘尼の部屋へ行き、無理矢理乗り掛かると、簡単にはねのけられ、何の苦もなく後ろを取られて突き刺される。やっと逃げて来ると、女房娘がどうしたと尋ねるので、「フフフン」描写がかなりすごい。娘は悦ぶまでいたぶられ、妻は大汗かくまで何度もやられる。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2020.11.13 09:13:15
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