【粗筋】
相撲で優勝を争う二人、いつも抱き合っているうちに愛し合うようになった。それからは立ち合いで見つめ合い、抱き合うとうっとりして、いつも長引く。これに嫉妬した行司が愛する力士を抱きしめ、行司を好きな親方が抱き付き……最初のうちは話題を呼んで客が押し寄せて来るが、次第に客は離れ、テレビ局も前は6時で終わっていたのに今は9時まで掛かると中継から下りると言い出す。そんな中、男同士の愛に見向きもせず力を付けた力士が優勝する。横綱に推薦されるが、ここで問題発覚。女だったのだ。委員会は待ったをかけたが、世論に押されて横綱にしたから、さあ、男は女相撲を見に来る、女は同性の力士を応援に来る。以前にも増して観客が増えたという、大相撲復活の日でした。
【成立】
桂文枝の創作落語、第28作目。1981年1月の作。前半の男性力士は残らず当時の現役力士。アラスカ公演で体育館では狭いというので、氷点下35度の屋外興行になるとか、別の話題の方が面白い。そのままでは力士が時代遅れになるので、今の力士を当てて演じると……面倒臭いの誰が演るか……演る人でるかなあ。