名作落語大全集
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【粗筋】 若旦那の立派な煙管が欲しくてたまらぬ芸妓が、とうとうどんなことでも言うことを聞くから、その煙管をくれと言い出した。 「本当に何でも言うことを聞くんだな」 「まさか命をよこせなんていうんじゃないでしょうね」 「お前の命と煙管を取り替えたところで仕方がない。もっと簡単な頼みだ」 ということで、煙管をもらった芸妓、うれしそうにいじっているが、 「ところで、若旦那の望みは」 「その煙管返して」 【成立】 上方では「煙管返して」。安永2(1773)年『仕方噺口拍子』の「無心」は、10両の無心に対し、金を出すが、こちらも頼みがあると言い、10両の無心はなかったことにしてくれというもの。
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越智 健
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