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テーマ:ドイツ・裏話(4)
カテゴリ:ドイツとドイツ人
ドイツ語に、「Schadenfreude(シャーデンフロイデ)」という言葉がある。Schadenというのは傷つける、ダメにする、という意味で、Freudeというのは喜び、嬉しさ、という意味であるが、それでは最初の「Schadenfreude」というのはどういう意味か? なんと、「他人の不幸や喜びを密かに喜ぶ気持ち」という意味である。 ついでに書くと「Schadenfroh(シャーデンフロー)という形容詞まであり、こちらも 他人の不幸を喜ぶ、意地の悪い、という意味で 例えばSchadenfroh laechelnと言えばいい気味だ、と思ってニヤニヤするさまを表すことになる。 初めてこの言葉を聞いた時、これほどまでにドイツ人気質を表す単語が他にあるだろうか、とものすごく感動(笑)し、あらゆる辞書を引きまくり、実際に使うのかどうかを周りのドイツ人に聞きまくって確かめたりもした。多くの反応は、「どこで覚えたの?良くない言葉だよ」というものであるが、ドイツ人自身も良くないと認めているこの単語がドイツ人のすべてを表しているような気がしてなんだかとても可笑しかったのを今でも覚えている。 本来言葉というものは、必要だから作り出されてきたものである。例えば暗くて長い冬が中心となるドイツでは、ほんの数十年前まで春と秋、という単語が存在しなかったそうだ。ということは、このSchadenfreudeという単語が存在するこのドイツと言う国は、そうした行動自体もドイツにはしっかり存在し、人々の間にきちんと認められているということではないだろうか?異文化の外国人だけが感じるものなのではなく、彼ら自身が以前から自覚している気質なのではないだろか? もちろん大昔からあったわけではなく恐らく現代語であろうが、彼らの性格を考えると「使う必要があるから生み出された単語」であるように思えてならない。 言葉っておもしろい♪ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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