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THMISmamaの~お洒落の小部屋~

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2024.05.19
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手書きハート 「小埜瀬莉奈(りな)って言います。僕のおばあちゃんの名前。…そして、僕のおかあさんの名前が、小埜瀬梨穂子。」
小埜瀬。

優維香、
「おばあさんが小埜瀬莉奈さん。おかあさんが、小埜瀬梨穂子さん。」

「毎日一緒いてくれた人。…だから、僕は、そういう人と一緒にいたい。…ま。確かに、海外ではもぅ~~
自分、ひとりでしたけど。はは。」

優維香、小埜瀬を見て、
「リーダー。」

「だから…。毎日、顔を見ていない人に…。」
顔を傾げて、
「ん~~~。別に…、印象って…、ないんですよね~~。」
そこまで言って優維香に、
「あ。でも、誤解はダメです。弓さんに叱られますから。まっ。確かに~~。弓さん、僕がシェアハウスに引っ越す時に~~。買い物、手伝っては、くれましたけど~~。」

「へっ…???」
優維香、いきなり小埜瀬を見て、
「そうだったんですか~~???」
瞬間、頭の中で、
「…ラインで電話くれれば手伝いに行ったのに。」

小埜瀬、
「…って言うか~~。…でも、あれは、前日の夜に、麗子さんから電話があって。あっ。社長ね、社長。」

「あ、はい。」
「いきなり、何も準備出来てないだろ、明日、ホテル行くから待ってな。って一方的に。」

瞬間、優維香、
「ぷっ。」

「…で、そして朝になって、チャイムが鳴ってドアを開けたら、弓さんがドアの外に。」

優維香、キョトンとして、
「賀寿恵さんが…???」

「えぇ。途中で社長、車から降りて頼むよ。って。信号青だったから、仕方なく。麗子さん、そのまま地下鉄に。」

またもや優維香、
「くっ。」

「社長に、してやられた。…と、言う訳で~~。その日は一日中、弓さんと。…って言うか、僕が断っても、弓さんが麗子さん。あ、いや…。社長から何だかんだ。」

優維香、
「確かに。」

「まっ。…そういう意味では、僕の場合、大学に入って…。それから…、麗子さんに会って、今度は、七瀬夫婦に助けられた。その恩は決して。…だから、一緒にいてくれている人は、絶対に裏切れない。…まぁ…。そんな感じかな~~。」

優維香、
「そう…いう…。事…、かぁ~~。」

「おや。」
小埜瀬。
「はは。」



店の中で、小さな男の子と女の子、椅子に座って仲良く何かを書いている。
その隣ではふたりのおかあさんだろう、お茶を飲みながら。


小埜瀬、
「楽しそうですね~~。」

小埜瀬の見ている店の方を優維香、
「う~~ん…???」

小埜瀬、
「ははは。行きましょうか…。」

優維香、小埜瀬に、
「リーダー、何処へ…???」

「うん…???…はは、当てはありません。」
「…って…???」

「ぶらぶらです。ははは。」

優維香、今までの小埜瀬の話に、今度はまた、困惑した気分になって、頭の中で、
「…んもぅ~~。だから嫌。絶対に好きになれない。」

その時。後ろからいきなり、
「待て―――――っ!!!」

瞬間、後ろを。
「わっ!!!」
小埜瀬、そのまま優維香を抱きしめて、そのまま地面に。
気付けば、優維香の後頭部を小埜瀬右手で支えて、その手は地面に。
そして左手は優維香の背中に。

そして…、顔は…、と言えば…。
小埜瀬の長髪で…、見えないが…。優維香の唇を自分の唇で…。

ふたりともに…、何が起きたいのかは…。

優維香、小埜瀬、共々、数秒間。そのままで…。


いきなり、
「大丈夫ですか…???」
の声。

そして、
「くそ~~。後は頼む。」

その声で気付く優維香と小埜瀬。

すぐさま、ふたり共に、
「!!!!!」
目を。そして、すぐさまお互いの唇が離れる。

勢いのままにお互いの唇を塞ぐようになっていた唇と唇。

小埜瀬、いきなり顔を上げて、
「ごめんなさい。」

優維香も、目を真ん丸にして、
「あ、あ、あ、あ~~。」
優維香、自分の唇に手を。

お互いに何があったのか。小埜瀬、
「すみません。大丈夫ですか…???」

ふたり、気付けば、ひとりの巡査が。
「申し訳ない。ひったくりを追い駆けてて。お怪我は…。」

小埜瀬、
「あ、あ…。あ~~。」

男性の右手と左手の甲から血が。

巡査、
「すぐ手当を…。すみませんが、交番の方に…。」

小埜瀬、
「あ、あ~~。いや…。それなら、早く追い駆けて。」

巡査、ふたりを見て、
「あ、いや…。でも。しかし。」

小埜瀬、すぐさまポケットから名刺を。

巡査、
「申し訳ない。後で必ず。」

その声に小埜瀬、
「あ、はい。でも、ご心配なく。」

巡査、男性に敬礼をして、すぐさま。
通り掛かりの人たちもふたりを見ながら…。

優維香、立ち上がって、気まずい表情で…。

小埜瀬、走り去る巡査を見て、
「大丈夫かな~~???」
そして優維香を見て、
「チーフ殿、ごめんなさい、大丈夫ですか…???」

優維香、乱れた髪を直して、服をパンパンと。そして、スカートを…。
何とか、何が起きたのか頭の中で…。
そして…。自分の口に左手人差し指を…。
瞬間、優維香、何故かしら目を潤ませて、そのまま小埜瀬に抱き付く。
「ごめんなさい。」









好きになれない。   vol,262.   「だから…。毎日、顔を見ていない人に…。」

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最終更新日  2024.05.19 18:21:27
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