「表現は悪いけど…。年貢の納め時かな~~。」
「シカゴでだから…、あれこれとパーティとかで、ダンス…。」紫。そんな紫に海江田、顔を下の向けて左右に振り、「全~~然。私なんて、専ら、見ている方が…。まっ。柔道なら教えられますけど…。」陣屋、「あ、あ~~。」蔵井氏、「…確かに、海江田課長、若い頃に柔道…。」海江田、蔵井氏を見て、「えぇ。…でも、ダンスなんて、全く…。」その声に紫、「えっ…???…あっ。…でも、あの…。その…、課長のフィアンセの…。その…、葉子とそっくりの…。」「ん~~。まぁ~~。…どうかな~~。ナンシー。…あっ。僕のシカゴでの…、その…、婚約者の名前なんですけど…。彼女、ITの仕事…してて。その後…、アパレルに転職しちゃったんですよね。」輪湖、いきなり、「会社の社長さん。」その声にまた陣屋、蔵井氏、紫も、「え―――――――っ!!!」通は、「おっとっとっと~~。匡ちゃ~~ん。」匡子、通の顔を見て、「ほんと。話によると、日本上陸にまで話が運んだアメリカのファッションブランドだって。」「イブロマンって、知ってる…???陣屋先輩。」いきなり美知佳。陣屋、目をキョロキョロと、「あ、あ~~。うんうんうん。」紫も、「アメリカで超人気のファッションブランド。うんうんうん。確かに、2年前だったか、日本上陸…。」陣屋と紫、顔を見合わせて、「うんうんうん。」「えっ…???」陣屋、「まさか…。その、あの…、イブロマンの…???」美知佳、コクリと顔を…。「海江田課長のフィアンセが~~。創始者。しかも、選さんにそっくりの瓜二つ。」陣屋、紫、「うっそ―――――っ!!!」美知佳、「…なんだけど~~。…何故か海江田課長、そのフィアンセの方と、選さん、似ても似つかない別人だと仰っていたそうで~~。」いきなり陣屋と紫、「は。ぁ~~ぁあ~~???」蔵井氏は、途端に、「へっ…???」通は通で、ニタニタと笑いながら、「おぃおぃおぃ。獏ちゃ~~ん。マジかよ。そっくりじゃん。」匡子、「このボケナスが~~。」通、思わず、「かかかかか。ボケナス…、だとさ~~。」「…でもね~~。」美知佳、カウンターで頬杖を突きながらも、「どうやら、ここで…、海江田課長~~。表現は悪いけど…。年貢の納め時かな~~。かかかか。選さんと、一緒になっちゃえ。」そこまで言って美知佳、「もぅ~~。それっきゃないよ~~。…それでなくとも、選さんも海江田課長も…。」美知佳、テーブル席を見ながら、「鮎川さんは、まだらしいけど…。館城さんに、佐賀美君。4人、共に、蝶々に導かれてるし~~。」陣屋、その声に、「蝶々。」「うん。…まっ。この話は、匡子ママの方が…。選さん、まだ眠ってるし…。」通、匡子に、「匡ちゃん…???」匡子、「あん。実はね…。」その時、葉子が輪湖の身体に、抱き付くかのように、「バク~~~。」そして、また、スヤスヤと…。輪湖、思わず、「よ…、葉子…???…今、あんた…、何て…???」隣にいる秀美も、向かいにいる海江田も、目をパチクリと…。秀美、目を真ん丸に、「今…、葉子先輩…。」海江田を見て、「獏って…。」虎一郎も、「うんうんうん。俺にもそんな風に聞こえた。」獏、口を真一文字に…。「……。」陣屋、「おっと~~~。」匡子、「ヨウちゃん…。」通、椅子に腰掛けて、左手で顎を撫でるように、「ふ~~ん~~~。」そして葉子、眠りながらも輪湖の体に抱き付いたままで、今度はニコニコと…。「haha。…nh~~、okay, okay, you're a pretty girl.a~~~hahaha~~, nh~~ticklish…。」その声に輪湖、今度は、「えっ…???…英語って…???…はっ…???…葉子…???」いきなり海江田、驚きを隠せない表情で…。「ナンシー。」輪湖、「えっ…???」秀美も、「えっ…???…あっ…。今の声って…。課長…???」海江田、顔をコクリと…。「ナンシーの声…。」そして、思わず顔がニコリと、「はは。忘れるはずもない。ナンシーの声。」美知佳、「確かに…。英語が…、きこえ・た…。うん。うんうんうん。」それから僅かに…、3秒ほど…。輪湖を抱き締めていた腕が…、急に解けて…。「ん…。ん~~~。」葉子の目が…。途端に、「ん…???」ゆっくりと体を…。葉子、「えっ…???…ここ…???」今度は日本語で…。…けれども…。「ん~~。バク…???…リリ~~???…どこ~~???」まだ…、少し、寝惚けているような…。葉子、左手で目を擦るように…。輪湖、「葉子、起きた…。葉子~~。」その声に葉子、いきなり現実へと…。「えっ…???…へっ…???」すると目の前に…。「輪湖…???…へっ…???…私…。何…???…どうしたの…???」輪湖、「気を失って、寝てた。」葉子、「へっ…???…寝てた…???」 ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※