今はどの番組も、ニュース以外は過去に放送したものをもう一度流している。
今のこの状態に必要な番組を、編集して放送しているのである。
新番組は、放送日が定まっていない。
「近日公開予定」としながら、番宣している状態である。
過去に流したことが有る番組は、傑作選としてまとめている。
見忘れたり、見たかったが見ることができなかったという人にとって、
これは良い機会である。
当初の番組放送時には心に響かなかったが、
今回緊急事態宣言を受けて、関心を持つ項目が出てきて、
見たことがあるはずの番組を、もう一度見ると感心することもある。
料理をするのがあまり好きでない私にとっては、
料理に関することを、一生懸命見ることはないのだが、
各家庭が、通常より料理をする機会が増えていることによって、
手抜き料理とかの情報が多くなり、これは使えるとしっかり見るようになった。
同じように、ストレス解消を扱っていた「ガッテン!」でも、
以前の放送時は高齢者に対してのことだったので、
前に放送された時は、右から左に抜けていく情報の一つだった。
それは、ハッピーホルモンについての放送だったのだが、
ボディタッチをすることで、認知症の人の改善が見られたというものだった。
今の時期、ボディタッチはダメだし、むやみに人が移動することは良くない。
若い人のウイルス感染が、免疫力が低下している高齢者にとって、
危険を招き入れてしまうことにもなりかねないからだ。
だから「どうしてボディタッチの放送を?」と疑問符だったのだが、
続いて放送した内容で、納得をした。
それは‥ハッピーホルモンを出すためには、
ボディタッチでなくても、出すことができるという情報だった。
‥さて、どうやって?
それは「電話」だった。
単なる会話でなく、その会話が電話であることが大事なのである。
電話嫌いな私はその時の放送をスルーしていたのだが、
ここで再度放送されたことで、電話の大切さを考え直すことになった。
ハッピーホルモン=幸せホルモンは、
自分が信じられる人の声を、特に耳元で聞くことによって、
増やしていくことができるのである。
どうやら、耳元で聞こえることが、心の深いところに入ってくるようなのだ。
今年の3月19日‥そう、一ヶ月前に、
イギリスの著名医学雑誌「ランセット」に発表された内容なのだが、
「もっと頻繁に電話を賭けよう」と書かれていた。
その理由として、新型コロナウイルスによる高齢者の孤立を防ぐ為とあった。
実は高齢者の社会的孤立は、
循環器、免疫力、認知機能に関わる病気のリスクを高めるというものだった。
その発表を受けてだろうと思うのだが、日本でも先月に、
「コロナで高齢者として気を付けたいポイント」として、
電話を利用した交流を進めている。「日本老年医学会」としての発表である。
人の繋がりは大事である。感染症が問題となっている今は、
人の繋がりを電話で確保して、安心感を得る。
プラス電話で相手の声を耳元で聞き、幸せホルモンを出すのだ。
父親が今入所しているところというのが、
認知症の人を専門としている「愛の家」というグループホームなのだが、
先日、その愛の家から電話がかかってきた。
愛の家からの電話は、父親に私の声を聞かせるためだった。
勿論私も声が聞くことができたことは、会えないこの時期嬉しいことだった。
私もいつもと変わりない声を聞けて、ホッとすることが出来たのである。
やっぱり耳元で声が聞けたことが安心に繋がった。
電話はとても良いツールである。
いつもより電話を使って声の交換をすることが、今推奨する一番のことだ。