やさしい株式講座(6) 売る時、買う時の心理(理性と感情2)
(5)では、主に、底や、天井で買う時の気持ちを書いた。 下げれば、買いにくく、上げるほどに、心理的に買いたくなる事実を、しっかりと、認識しておけば、数度の失敗で、終止符をうてる。 所が、この心理状態の認識がないと、一生、市場bb心理的に買いよい、一番高値で、買い続けることになる。このような人が、何十年もの株経験がある投資家にも居るのだ。心理状態と、株価の分析不足である。 何故か、良く上がる株は、数日続けて上げて、これを見付けた後、数日見送ると、一日で、2割も上がるからたまらず買うし、売るつもりの人は、一日伸ばせば、2割増えると思うから売らない。 最近の、太平洋海運を思い出して見れば、明確だろう。私の一番高い売却単価は、6/7の、547円だった。6/6は、484円で売った。6/5は、404円だった。6/4は、316~317円である。この日まで売らなかった。 5/30は、175円、5/31は、225円、6/1は、244円、6/4は、324円、6/5は,404円、6/6,は484円、6/7は、430円(高値が、564円、安値が、404円で、上下のスットップ)だった。6/8は、380円だ。 私の売りは、平均、413円になっている。6/8の引けより、高く売った計算である。一番高い、547円は、ストップの後、下げ始めたのを見て、直ぐに売ったから、後で思えば、いい値段になった。 思えば、5/31日現在で、信用取引の損が、-246千円であった。6/1には、185千円のプラスになった。普通の人は、大きな損が一気にプラスだから、ここで喜んで売るものだ。だから、翌日は余り上がらず。 が、私は売らなかった。理由は簡単。この程度の儲けを予測してなかった事。他の海運が上がっていた事、まだまだ損の建て玉(信用買い)が、いっぱいあること、などだ。 翌日は,244円で、100千ほど増えた。ここでも売らなかった。普通はここで売るから、余り上がってないのだ。私は、「棒上げをして、翌日も強い」のは、まだ上がると見た。 翌日、ジリジリト上げている。一応、三日上げだ。様子を見ていると、後、7~8円でストップだから、上げても、しれている。そこで、316・317で、売った。 この後は、ブログで紹介したとおりである。お陰で、大きな穴埋めになった。多少の現引き代金にも使えたから、タダの株が二銘柄出来た。 タダ株を幾ら作るか。これが、株投資で儲けるコツの一つであろう。喜んで小遣いにしてはならない。再投資である。 さて、繰り返すが、6/4日は、324円で引けてストップ高。翌日も、ストップで、404円、翌日もストップで、484円となって、その翌日は、564円のストップ高と、404円のストップ安をつけた後、430円で引けた。 この集中した上がり方を、私は、「今の相場は素人相場」と、評価するのである。動き始めた株に、買いが集中して周囲が見えない相場である。 低位株、鉄鋼株、海運株と言い続けて、数ヶ月が経つが、書いた頃は、170円前後の株だった。買っていれば、高値で三倍強になった。上手に、売れ場の話だが、私の場合は、2倍強となっている。 最後の日、ストップがあって下がり始めた時、売る気の人は、もう一度、ストップまで来ると思って、ストップ高の近辺の値で売りの指値をする。だから、売れない人がほとんどになる。 戻ると思っていたら、後場に入って一段と下げる。これが溜まるから、急激な下げとなり、ストップ安だ。これは、あわてた売りの殺到だから、多くの人がウッチ得るだろう。 このあたりで売った人は、ほとんどが損の人であり、安値でここまで持った人は、1%に満たないだろう。 しかし、翌日の、380円を見れば、良く売ったともいえる。 また、ストップの高値近辺で売った人は、ほとんどが途中で乗ってきて、300~400円の買いがほとんどである。下げと気付いたら、即売る。これが理性であり、感情は、戻りを優先して、失敗することになる。 このような、売買は、常時、相場を見ていないと出来ない。普通の人には無理である。だから、安い時に買って、高くなったら売る。これが、相場で儲けるコツである。 上がった株を追っていると、高値掴みになる。間違うと、上手き人でもストップ安で売ることになろう。下手な、または、新人は、これを持ち込んで、大損を十年以上も続ける事になる。 株投資で儲けるには、早く、素人的相場から卒業して、長期で稼ぐ方法を身につけることだ。株価と自己心理を常に気にして、損得の時に、これを材料にして反省すれば、投資能力は飛躍的に伸びる。 少ない資金で、大きく儲けるには、底値を見めて買っておき、五割以上の値上がりで、売り時を見定める。これも、欲との戦いで、最初は、損から益になった段階で売る人がほとんどである。 最初の棒上げの後、売る人が多いから、この売りをこなすために、225から、244と、一日止まっている。この時に、200円以下の人が売ったから、止まったのだが、途切れると、以後は、ストップが続いただ。 多くの人が、売った後に上がった経験があろう。これを克服するのも、儲けのコツの一つである。 このように、日々上がると、明日ももう一日を思う出すから、安い買いの株は、売りにくいものなのだ。このために、分散して売っておく。こうするほか無いと、私は思う。 なお、太平洋海運は、唯になった株が、まだ残ってはいる。もう、下がっても、実質、損することはない。これは、次の買い時を計る資料である。 とにかく、(1)、知識を得ること、そして、(2)、実践で、損得を体験する事、この二つが基本である。 相場の本や、システムで誰でも儲けると、呼びかける広告が多いが、(1)の部分しか学べない。肝心の実行(理性の成長)がないと、「判っていても出来ない」物が、株式投資である。 地道に、スポーツに練習をするように、続けて、やっと、本当に儲かる投資家に育つものである。