その男はやってきた…
出会いは「まるやのお客同士」という関係ながら、しかも実際に顔を合わせたのは2,3度という間柄ながら、今日はその“としぼーくん”にKAIを預けて直島まで連れて行ってもらう。大阪に暮らす彼は、このお盆期間中に広島の友人宅に泊まり、それから岡山の友人宅に宿泊して翌朝私たちと落ち合うということになっていた。地元の友人がいるなら安心だろうと待ち合わせ場所を岡山駅から少々離れた場所に指定しておいた……ら、彼はたった一人でやってきた。なんと、頼みの綱の岡山の友が緊急入院してしまい予定変更。広島にもう一泊してどうやら朝、こちらにやってきたらしい。ひゃあー、なんでそれをメールしてくれないの!!!待ち合わせの時間ずらしたり岡山駅まで迎えに行ったりできたのに、もうっ、水くさいわね(笑)。朝から開いているカフェはどこだろうとネットを調べていたら、KAIも私もだーいすきな「CoMA」が9時オープンと知る。ここのシフォンケーキは絶品なのだ。朝食代わりに注文して、バニラの香りの紅茶を飲む。うほほ、心豊かに一日が始まりますよう。バス乗り場まで二人を送り、それからは私ひとりの時間。連日の遊びとなぜか盆休みに入ってからやってきた仕事とでクタクタの身、直島まで行くのはちょっと辛かったのだ。たまってた写真300と数十枚分をプリントしてもらうためにカメラ屋に寄り、それが仕上がる1時間の待ち時間を本屋と雑貨屋で過ごす。雑貨屋では、白いベビーカーの置物を購入。手のひらサイズのかわいい雑貨。本屋では『なぜ偉人たちは教科書ら消えたのか』を購入。日本史の教科書を1980年と今とで比べると、掲載されている肖像画が約半分になってんですと。それには、後の調べで「これは本当にこの人を描いているのか?」という疑問が持ち上がった肖像画があるのも一因とのこと。おもしろい、読まなければ。と、二人がアイス食べたりまるやですごろくやったり炎天下の海辺を散歩したりしている間、私はこんなことやってました。夕方おそく、岡山に戻ってきた彼らはなんだか兄弟のようになっていて、それもやっぱり出発時と同じ、KAIがタメ口でとしぼーくんは丁寧な口調で話しかける奇妙な二人なのでした。アルタミラで食事。グリーンカレーを注文したらカレー品切れ。ドリアにしたら量が多くて食べきれず。KAIのまぐろ丼は大当たりの味。今度は私もこれを注文してみようっと。としぼーくん、今日はいろいろとありがとう。お疲れでしょう、ずっとしゃべり続ける男との半日旅……。どうぞゆっくり休んでね。※写真はまるやの展示風景。KAIの墨絵に柿沼鬼山くんが文字を書き添えました。下のはでな人形は、KAIが直島の流木で作った「流 木之進」。流木の小枝の脇差し、頭には小さなちょんまげ。近くで見るともっと笑えます。