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テーマ:クリスマス(2761)
カテゴリ:外国語詞和訳
クリッシー・ハインド率いるプリテンダーズ(後にTheを取るけど当時は The Pretenders 名義)の クリスマス向けシングルとして1983年11月にUKでリリース。最高15位。 (USや日本ではシングル「Middle of the Road (情熱のロックン・ロード)」のB面) 翌1984年の3rdアルバム『Learning to Crawl』(UK;11位、US;5位)に収録。 ライブ・アルバム(1995年)および映像作品『The Isle of View』での アコースティック・バージョンも良いですよ。 派手だったり強烈なインパクトがある曲ではありませんが 心に沁みる曲です。 コールドプレイやKTタンストールといった、UKの(自ら曲を作る)ミュージシャンが 好んでカバーしています。 切ないけれども、かといってメソメソした湿っぽさに堕ちてしまわないのは クリッシー・ハインド(間近で見たけど、めちゃめちゃカッコ良かった)の 芯の強さと包み込むような優しさを持つ声(濁りのないストレートな声質だしシャウトもしない)によるものでしょうか。 この曲に限らず、プリテンダーズのバラード曲が持つそんな感じが好きです。 試聴(ワーナーミュージック) http://wmg.jp/artist/pretenders/WPCR000075142.html 遠く離れた場所にいる恋人がクリスマスに帰ってくるのを心待ちにしている ...という体裁の歌詞ですが オリジナルメンバーの相次いだ死を悼んだものだと言われています。 ・ドラッグによる素行不良で他のメンバーと軋轢を生じたベーシスト、Pete Farndonを解雇(1982年6月)。 ・そのわずか2日後にギタリストJames Honeyman-Scottがコカインによる心臓発作で死去。 ・新しいバンドを組んだPete Farndonも結局、翌年(83年4月)バスタブで溺死。 一方、私生活では 憧れの存在だった(デビュー曲はキンクスのカバー)レイ・デイビスと交際、83年1月には女の子を出産するものの、ほどなく別離。 84年にシンプル・マインズのジム・カーと結婚します。 命の終わりと始まり。 愛の終わりと始まり。 活動休止とメンバー補充によるプリテンダーズの再生。 様々な形の'死'と'生'を経験する中で 『Learning to Crawl』("這い這いを覚える")は製作されました。 歌詞の和訳 http://plaza.rakuten.co.jp/miyajuryou/3022#2000 2000マイルというのが 現実としての距離(3200km)なのか十万億土的な幻想の彼方なのかを判断するのは聴き手の裁量ですが 「●● Miles」というタイトルで真っ先に連想する(はずの) 「500 Miles」より遥かに遠い距離になっているのは 60年代初頭のフォーク・ソング「500 Miles」(=800km)における移動(生活苦によるアメリカ大陸の放浪)が列車であるのに対して 1983年の「2000 Miles」が現実としての距離であるならば当然、飛行機が想定されるでしょうし、 あるいはクリッシー・ハインド自身、USオハイオからUKロンドンに渡り(アルバムには「My City Was Gone」という故郷オハイオの変貌を歌った曲も収録)、その後ミュージシャンとしてデビューした そういう距離感の違いがあるのでしょう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2011/12/23 06:03:52 AM
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