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身体・感覚とアート

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ゆぱさん

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2005年11月14日
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身体をこわしたことがひとつの出会いを生んだ。

M氏は深い奥地にくらべ、いくらか楽な冬をこした。

しかし、三月に入ってから石灰工場で働いて石灰の粉により呼吸困難になってレントゲンをとることになる。

それがきっかけで、M氏が技術兵であったためレントゲン機械整備のためにレントゲン室勤務となった。

ここで看護婦さんたちと新たな交流がはじまった。

看護婦のニーナさんと。

「あるとき、何かの用事で彼女の部屋に入らなければならないことができた。

「モージノ(入ってもよろしいですか)」というと「パジャールスタ(どうぞ)」という黄色い声で返事が返ってきた。

おそるおそる入った彼女の砦は美しく飾られていた。

 彼女が一人で、病院の壁新聞を作っているところだった。

帰りしなに「何かお手伝いすることはありませんか?」と聞くと、「この新聞を手伝ってほしい」というのである。

もちろん手伝うといっても「スチェナヤ、ガゼータ(壁新聞)」という題字と、

二、三ヵ所の空欄をうめるためのカットや、挿し絵を描く程度のことだったが、

できばえが気に入ったとみえて大喜びのゼスチャアを示してくれた。

それ以来、月二回の壁新聞の編集には必ず手伝ってくれという依頼をうけ。病院の教宣部専属の勤務のようになった。

あるとき、口やかましい病院長と、鬼婆のように恐れられていた看護婦長との二人のロマンスをマンガで皮肉ってくれ、

という特別注文に応じたところ、ヤンヤの喝采(かっさい)を受けた。

それ以来、病院中から大勢のロスケが暇を見つけては集まってくるようになってしまった。」

(「野バラの実に」より)





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最終更新日  2005年11月14日 10時11分17秒
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