『レインメーカー』　原告側弁護人

2005.07.15

カテゴリ：映画

『レインメーカー』

レインメーカー＝雨のごとく金を降らせて成功する弁護士。

法学校を卒業したばかり、コネもないルーディ（マット・デイモン）は、
知人の紹介で、悪徳弁護士ストーン（ミッキー・ローク）のもとで、
働く事になった。

が、それも束の間、ストーンに警察のメスが入り、
ルーディは同僚のデック（ダニー・デヴィート）と共に、
小さな個人事務所を開業。

最初の仕事は、保険金の支払い拒否を続ける、
グレート・ベネフィット保険への賠償請求だった。

相手方の保険会社が立てた弁護士は、百戦錬磨の大ベテラン。
この圧倒的不利な状況の中で、ルーディの悪戦苦闘が始まる。

「弁護士」って、大変な仕事だよなぁ。
どう見てもクロな依頼人でも、依頼されたからには、
シロに持っていかないといけないし。

「正義」なんてどこ吹く風、法律の網目をかいくぐり、
お互いの揚げ足取りのようなモンだもん。

依頼人に、情がわいてしまうこともあるだろうし。
「弁護士は依頼人と個人的に親しくすべきではない」とは言え、
お互い人間なんだから、無感情ではいられないだろうし。

人間的な理性を取るか、名声（と金）を取るか…。

依頼人も、そのうちイヤになっちゃって、金で片付くなら、
それでいいや、って思っちゃいそう。
そう持っていくのも、弁護士の腕？なんだろうけど。

保険金をもらえず、満足な治療が受けられず死んでいく病人。
夫に暴力を振るわれながらも、立場が弱いために、
離婚すらできない妻。

そんな弱者のために！といさんで弁護士の世界に入ったはいいが、
やる気のない判事に、金で丸めこもうとする一流弁護士。
そして、裁判を有利に進めるため、禁じられてる陪審員との、接触。

心意気だけでは、やっていけない世界。
普通の神経の持ち主じゃぁ、やってらんないよね。

マット・デイモンが、弁護士のクセに（？）情に脆い、
駆け出し弁護士。
ミッキー・ロークはいかにも怪しく、ダニー・デヴィートは、
引き立て役だけど、相変わらずいい味出してます。

それにしても、法廷シーンって、ドキドキするよね。
あ～、やばい！痛いとこ突かれちゃったよ…！
と思いきや、抜け穴を見つけて、大どんでん返し。
「ほらね」って虎の子を相手に突きつける、快感。

それが病み付きになっちゃって、正義よりも、
勝利にこだわりたくなる気持ちも、分かるような気がする。