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8日のブログに、「人間のからだは、石をイメージしただけで固くなり、水をイメージしただけで柔らかくなる」ということを書きました。
ならば、それをもっと活用してみましょう。 妄想において人間は自由ですから、その妄想を活用してしまうのです。 ワークでもたまにやるのですが、床にタオルなどを敷いて寝て、目を閉じてもらいます。 そして、私が「ここはハワイのワイキキビーチです。空は青空、海岸は真っ白く、海は青く透き通っています。風は肌に心地よく、遠くの方からハワイアンの音楽も聞こえてきます。」などと言います。 面白いことに、人間の心やからだはイメージの働きによって騙されやすいように出来ているので、こんな「ごっこ遊び」「やったつもり遊び」にでも反応してしまうのです。 そして、心もからだも緩んできます。 だとしたら、こんな便利な方法を使わない手はありません。 というか、実はみんなその方法を日常的に使っているのです。 ただ、その使い方が、心やからだがゆるむようにではなく、固まるように使っているのです。 幼いころのトラウマに縛られている人は、繰り返し繰り返しその幼いころのことを想い出しては妄想遊びをしてしまいます。 そして、繰り返し繰り返し、その時の苦しみを再体験しています。だから、もう大人になっているのに、いつまでたっても心やからだが緩まないのです。 子どもの頃はお母さんやお父さんに束縛され、今では自分で自分を束縛しているのです。 それに対して「子どもの時の出来事は事実で、ハワイは空想だから同じではない」とおっしゃる方もいるかも知れませんが、それは知識による判断に過ぎません。脳自体は「空想の中の出来事」と「現実の出来事」を区別していないからです。 だから、夢の中で起きることでも、脳にとっては現実なのです。 現代人は、知識による判断によってその両者を区別しようとしますが、古代の人たちや、今でも自然と共に生きている人たちや、子どもたちはその区別をしません。 だから、彼らは現代人からしたら荒唐無稽なことを言うのです。でも、それはそのような人たちにとっては事実であって、「嘘」ではないのです。 そして、私たちの心やからだもまた古代の人たちと同じですから、夢や空想に対して古代の人と同じように反応してしまいます。 その古代の人たちは空想と現実の区別をしませんでしたから、現実に起きたことに苦しんでいる人に対しても、空想的な体験を与えることでその苦しみを癒そうとしました。 「悪魔払い」というのもその方法です。現代人は知識に従って「そんなバカバカしいこと」と判断しますが、現代人であっても、心とからだの方は古代人のままなので、子どもやその知識に縛られていない人は素直に反応してしまうのです。 人間は脳の中だけが現代人なのであって、心とからだにおいては古代人と同じなのです。だからこそ、心とからだは理性にしたがわず、大人になっても幼い時の記憶に苦しめられているのです。 ですから、まず「自分の中の古代人」を肯定してみましょう。それはまた、「心とからだ」を肯定することでもあり、「自分の中の子ども」を肯定することでもあります。 苦しみも、喜びも、人と人のつながりも、セックスも、妊娠・出産・子育ても、全て古代人の営みのままなのです。 そして、妄想(記憶)に束縛されるのではなく、逆に妄想(空想)の働きを積極に活用してしまうのです。 6日のブログに、忠武飛龍さんが >白隠さんの「軟酥(なんそ)の法」を思い出しました。白隠さんのようにイメージを使うのも一つの方法ですよね。 と書いてくださったのもその方法の一つです。 「軟酥(なんそ)の法」に関しては、「白隠禅師~500年に一度の名僧~」に 自己暗示によって、精神意識を変えさせる精神療法である。 卵くらいの大きさの軟酥(柔らかいバターのこと)の丸薬を頭に乗せたイメージを思い描く。丸薬の清らかな色と馨しい香りが頭全体を浸し、両肩、両手、胸、内臓まで浸透し、潤すと想像する。全ての内臓の疾患や腹部の疼痛が消失する有様が意識できる。 軟酥は両足を温め、足の裏まで到達して止まる。 この方法を熱心に何回も根気よく行えば、どんな病気も治せると、白隠禅師は言っている。 と書いてあります。 でも、これはなかなか難しいので、私は「ハワイ」でもいいと思っています。 皆さんもご自分に合った妄想を発見してみて下さい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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