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森へ行こう(心とからだと子育てと)

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森の声

森の声

2021.12.03
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カテゴリ:カテゴリ未分類
世界は多様性に満ちています。
そしてその多様な世界は、お互いにつながり合い、支え合い、補い合うように出来ています。単なる「バラバラ」ではありません。
またそうでなければ世界は存続できません。

金子みすゞは「みんなちがって みんないい」と言いましたが、そんなのんきな話ではなく、この世界は、みんな違っていないと存続できないのです。

自然界や命の世界を支えているのも多様性です。多様性を失えば社会も自然界もそのエネルギーを失い衰退して行きます。
異なる者同士が出会う時にエネルギーが生まれるのです。

例えば、「+」だけではエネルギーは生まれませんよね。「-」だけでもエネルギーは生まれませんよね。でも、この相反する二つが出会えばエネルギーが生まれるのです。

だからこそ、自然界や命の世界は多様性が増えるような方向に発展してきたのです。
人間の文化も同じです。生き生きとした文化を支えているのも多様性です。

人間は自由にあこがれますが、世界が多様だからこそ自由が存在しているのです。自由に生きるためには、社会や自然界に、その自由を受け入れてくれる多様性が必要なんです。

束縛がなくても、選択肢がなければ人は自由になることが出来ないのです。「何を選んでもいいよ」と言われても、メニューに一つのお料理しか書かれていなければ不自由なんです。

「自由に踊っていいよ」と言われても、「色々な踊り方」を知らなければ、自由に踊ることは出来ないのです。

この世界に「兵隊さん」という職業しかなかったら、職業を選択する自由などありませんよね。
でも、実際に教育の世界では似たようなことが起きています。

ほとんどの子どもにとっては、学校という「子どもに勉強を押しつけ、成績によって子どもを評価し、成績を競い合わせる場」以外に「学ぶ場」がありません。つまり「学びの選択肢」がないのです。
選択肢がないのですから、「教育を選ぶ自由」もありません。
フリースクールなどもありますが、それは正規の選択肢ではありません。

公の組織として子どもの興味や能力に応じて様々な事を楽しく学ぶ場が色々とあれば、「学びの選択肢」が増えて「学びの自由」を得ることも出来るのですが、実際には、日本に住んでいる全ての子が、同じようなことを同じような方法で学ばされています。

もちろん、人間のやることですから地域差、学校差、クラス差はありますが、基本的にはみんな同じです。そうでないと国が認めないのですから。
そんな「押しつけられた勉強」「正解がある勉強」が楽しいわけないのです。

でも、この学びの多様性を否定するような方法だけで子どもを育てていたら、日本の活力はどんどん失われていくでしょう。

自然界や命の世界は多様性で支えられ、多様性が増えるような形で進歩してきたのですが、人間が創りだしている「文明」という世界だけが、その逆を行っているのです。
なぜなら、色々なものを規格化して多様性を少なくした方が効率的で合理的だし、管理も監視もしやすいからです。

その結果私たちは「便利」と「物質的豊かさ」を手に入れました。でもそれと引き替えに、「心の豊かさ」と「生きることを楽しむ能力」を失いました。自然界にもその被害は及んでいます。
でも、「お金で買うことが出来る楽しい事」がいっぱいあるので、みんなそのことに気付いていないし、困ってもいません。

問題は、幼い子どもたちは「大人が求めているもの」とは逆のものを求めているということです。そのため、子育てをしていると非常に困ったことが日常的に起きてしまうのです。

なぜなら、文明は「頭の働き」にによって支えられているのに対して、子どもの成長は自然界に属する「命の働き」によって支えられているからです。


大人と子どもとでは生きる原理が異なっているのです。

でも、子どもに自然の中にいるのと同じような感覚で好き勝手なことをされたら大人は困ります。
また、教育システムが規格化されているので、その教育システムに合わせて子どもの考え方や行動を規格化させる必要もあります。そうでないと、学校から文句が来ますから。

その結果、子どもの個性や、能力や、感覚の違いは否定されます。一人一人の個性や、能力や、感覚の違いは短所として処理され、矯正の対象になります。
「子どもは一人一人違う」ということを認めてしまったら、今の学校教育のやり方では対応出来ないからです。

でもそのことが、子どもだけでなく先生も苦しめているのです。子どもの本能に反することを子どもに要求しても、子どもが受け入れるわけがないからです。

自分の本能を否定して先生の言うことを受け入れる子もいますが、そのような子は自分の人生を自分の力で生きなければならなくなった時に困ります。

そして、この多様性の原理を理解しようとする時、「気質」という考え方が役に立つのです。

「気質」は単に「人の性格を分類したもの」ではなく、多様性を支える原理や構造を分かりやすく整理したものだからです。ですから、自然界の原理も気質の考え方で読み解くことが出来ます。春・夏・秋・冬といった一年を支えている四季の変化も、気質の考え方で読み解くことが出来ます。

「気質」の考え方は、「人を分類するためのもの」でも、「人をコントロールするためのもの」でもなく、「人を、そして自分を理解するためのもの」なんです。





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Last updated  2021.12.03 09:15:53
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