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テーマ:酒類業界の打ち明け話(24)
カテゴリ:業界ネタ
前回に続いて、期せずしてサッポロビールネタになってしまった。
今月初めに、サッポロビールが国内ではじめて業務用の樽詰め「第3のビール」を発売する、 というニュースが流れた。 そして先日もウチの店に担当営業マン氏が来店し、そのPRをしていった。 ちょっと前には既に「発泡酒」の樽生が登場しており、 「第3のビール」についても時間の問題かな、と思っていたので、 私の感想としては、ああやっぱりね、という程度のものだった。 ただ先発した「発泡酒」の樽生が、私の予想ほどには巷に広まっていないように思われるだけに、 この樽詰め「第3のビール」にしても、どの程度浸透していくのか、いささか疑問ではある。 もっともウチの店では、今は「発泡酒」の樽生ですら、まったく扱っていない。 どちらにしてもこういった商材が有効なのは、客単価のかなり低い店に絞られるだろうから、 そういう店を得意先にほとんど持たない当店にとっては、あまり関係のないハナシだ。 まずは高見の見物、というところだが、それにしてもただでさえ泡持ちの良くない「第3のビール」、 サーバーから出すとどんな感じになるだろうか? ところでこれに付随して、営業マン氏から興味深い話を聞いた。 通常のビールならメニューに「生ビール」と表記するところが、 「発泡酒」の樽生の場合は「生ビール」と書く訳にいかないので、どの店も「樽生」と表記している。 このことはもはや常識的だが、それでは「第3のビール」の場合はどうするのか? 細かいことを言うと製法にもよるのだが、 今回の『サッポロ・麦とホップ』の場合だと、「樽生」とすら表記できないのだ。 というのもこの手の商品が、発泡酒にスピリッツを混ぜて造られていることに関係する。 “生”だというからには「発酵した物」でなければいけないのだが、 スピリッツという「蒸留した物」が混じっているので、厳密には“生”だとは言えないという。 だからこの商品を店のメニューに書くときには、『麦とホップ・樽詰』というように、 商品名で書くことしかできないらしいのだが、さてこれが結果的にどう転ぶか.......。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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